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遊休トンネル活用の地中型データセンター 三井不動産らが日本初

既存トンネルを活用した地中型データセンターイメージ

三井不動産、熊谷組、ゲットワークスの3社は、神戸市が2005年9月まで造成用の土砂運搬用として使用していたトンネルを活用し、日本初となる地中型データセンターを開発する。地中空間の特性から、省エネルギー性と高い物理的セキュリティが見込める。サービス提供開始は2027年末予定。

既存トンネルが有する冷涼性、高い耐震性、外部からの接近が限定されることによる物理的安全性といった特性を活かしながら、遊休資産をデータセンターという新たなデジタルインフラに転換する。急速に拡大するGPUサーバー需要や、重要データを安全に保管・運用するためのインフラ需要の高まりに対応する。冷涼性については、空間の温度が年間を通じて15~20℃に保たれていることを確認しているという。

活用される既存トンネルは、神戸の山と海を総延長14.5kmで結ぶベルトコンベア用跡トンネル施設。運転開始から住宅団地や産業団地整備、神戸空港の埋め立て事業など、神戸のまちづくりに活用されていた。三井不動産と熊谷組は、総延長のうち約3km、面積約17,000m2のトンネル貸付に関する条件付き入札において、9月4日に落札者として決定を受けた。

生成AI技術の急速な普及に伴い、GPUサーバーへの需要が世界的に拡大している。日本国内ではデータセンター用地や電力の確保、建設コストの高騰、高発熱なGPUサーバーに対応した設備不足などを背景に、インフラ整備が課題となっている。また、企業や自治体においては、重要データの保護や自然災害への対応力強化の観点から、高い物理的安全性とレジリエンスを備えたデータセンターへのニーズも高まっているという。

そこで、これまで十分に活用されてこなかった地中空間に着目。冷涼性、耐震性、物理的安全性に加え、既存空間を活用することで建設時の環境負荷低減や事業化までの期間短縮を図れることから、今回の開発に至った。海外では、地中施設、鉱山跡地、旧軍事施設などを活用したデータセンターの整備が進んでいるという。

三井不動産は、日本各地に存在する役割を終えたトンネルや鉱山跡地などの遊休地中空間を活用し、地域の新たな価値創造につなげていくことも重要と考えている。今回の事業を遊休地中空間活用モデルの第一歩と位置付け、開発・運営・技術ノウハウを蓄積し、地中型データセンターの全国での複数拠点展開を目指す。

事業コンセプトイメージ

今回の事業では、地下深部に位置する既存トンネルにコンテナ型データセンター設備を設置し、将来的には、最大受電容量20メガワット規模のデータセンターとして運用することを目指す。なお、トンネルの大部分は地下約40mより以深に位置している。

初期開発では、2027年末のサービス提供開始を予定。最新のGPUサーバーに対応するとともに、地下水を循環利用する水冷方式を導入するなど既存資源を最大限に活用し、環境負荷の低減と高効率な運用を目指す。

また、地中空間の耐震性と物理的セキュリティに加え、ゲットワークスが展開するシェルター型コンテナデータセンターの技術を活用し、自然災害や外部リスクへの対応力を高める。

シェルター型 コンテナデータセンターイメージ
ゲットワークスが新潟県湯沢町に設置したコンテナデータセンター