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東京都の「018サポート」、マイナかざす新方式で約5分で申請完了

東京都は、都内在住の子供に月額5,000円を支給する「018サポート」を2024年度も実施し、新たに約5分で申請完了できる新方式での申請受付を6月11日に開始する。なお、前年度(令和5年度)に申請済みの場合、改めての申請は不要。新方式は、新たに申請を行なう人のためのものだ。

018サポートは、'23年度(令和5年度)から開始した東京都による事業で、都内に住む0歳から18歳までの子供を対象に、一人当たり月額5,000円を支給する。前年度は、約183万人、対象者の約92%の方が申請を完したが、電子申請が難しく、半数近くの人が申請に30分以上かかっていた。電子申請だが、「(申請書類の一部を隠す)マスキングに手間がかかる」「保護者と子供の家族関係を示す書類の準備が大変」など煩雑な手続きについて多くの意見が寄せられていた。

そのため'24年度(令和6年度)の「018サポート」では、デジタル庁とGovTech東京と協働し、デジタル庁が構築する自治体向け共同利用型のウェブサービス「給付支援サービス」と連携。マイナンバーカードをスマホにかざして申請できる方式を導入する。新方式では、親と子のマイナンバーカードのほか、公金受取口座の登録が必要。公金受取口座の登録が済んでいれば、それぞれのマイナンバーカードを2回ずつ読み取り、情報を確認するだけで、5分程度で申請を終えられる。

新方式では、「マイナンバーカードをかざす」ことで、親子関係を自動判定する初めての試み。家族関係を証明する書類の提出を省略できる。

27日に東京都が実施した体験会では、テスト環境を用意。親と子のそれぞれのマイナンバーカードを用意し、まずはこどものマイナンバーカードを読み取り、カードから子どもの基本情報を取得。ついで一度カードを読み取り、マイナポータルから関連情報を取得する。カードをかざした際には4桁のパスワードが必要だ。

同様に親の基本情報をマイナンバーカードから取得し、ついでマイナポータルから関連情報を取得。その後に、給付金を受け取る「公金受取口座」を子どものものにするか、親のものにするかを選択する。

あとは電話番号とメールアドレスを入力し、申請内容を確認、同意して申請することで申請が完了する。職員の説明を受けながらの操作で、約4分で申請が完了した。

【給付支援サービス】東京都018サポートへの申請方法(音声なし)

昨秋のスタート時点で、「難しさ」で話題となった「018サポート」。その後、継続的な改善により、多くの申請者が戸惑う部分はだいぶ減らしていたという。しかし、「保護者と子供の家族関係を示す書類の準備」「提出書類のマスキング(マイナンバーや住民票コードを隠す)」などの面倒な作業は省略できなかったという。新方式により申請の手間を抜本的に改善する。

なお、前年度(令和5年度)に申請済みの場合、改めての申請は不要だ。

また、前年度は1年間分を一括で支給したが、今年度は年3回に分けて支給する。支給時期は8月、12月、2025年4月。なお、従来の申請方法も継続する。


    【支給時期】
  • 2024年9月:4~7月分
  • 2024年12月:8~11月分
  • 2025年4月:12~3月分