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Gemini for Google Workspace、Gemini 1.5 Proなど3つの新機能

Googleは、生成AIのGeminiをGmailやGoogle Meet、ドキュメントなどのGoogle Workspaceで活用する「Gemini for Google Workspace」の新機能を16日から導入開始した。

Gmail、Google ドキュメント、Google ドライブ、Google スライド、Google スプレッドシートのサイドパネルのGeminiが「Gemini 1.5 Pro」に更新。長文を扱えるようになるほか、高度な推論を可能とし、より洞察力に富んだ回答を得られるようにする。また、サイドパネルに表示される概要や、推奨プロンプトなどを使用して、作業を始めやすくしている。

例えば、子供の学校から毎月多くのメールが送信されてくる場合、Gmailのサイドパネルを使用して「小学校からのメールを要約して」などと質問するだけで、最も重要な事項とアクションアイテムを即座に取得できる。また、家族にホテルの詳細を共有する場合、Gmailのサイドパネルに「@」と入力するだけでGoogle ドライブ内の適切なドキュメントを探せ、Geminiに質問してホテル名と営業担当者の連絡先を尋ねて、結果をメールに挿入して、家族に詳細情報を送れるようになる。

サイドパネル機能は、Workspace LabsとGemini for Google Workspace Alphaで利用可能となった。6月には、Gemini for Google Workspace アドオンと Google One AI プレミアム プランを通じて、企業/一般ユーザー向けのPC版で利用可能となる。

Geminiアプリも強化し、「メールの要約」「Contextual Smart Reply」「Gmail Q&A」の各機能が追加される。

メールの要約は、6月にはすべての Gemini for Google WorkspaceとGoogle One AI プレミアムのユーザーで利用可能になる。

Contextual Smart Replyは、GmailのGeminiが、メールのスレッドのコンテキストに基づいて、詳細で微妙なニュアンスの返信文候補を提示するもの。7月からWorkspace Labs向けに提供され、モバイル版とPC版で利用可能になる。

Gmail Q&Aは、アプリで新しいGemini アイコンをクリックすると、GmailのGeminiが「メールの要約」、「次のステップのリスト」、「返信の提案」などのオプションを表示。リクエストがある場合は、開いているプロンプトボックスを使用でる。

例えば、埋もれている屋根工事請負業者の入札メールをGeminiに頼んで探してもらったり、読書クラブの詳細が記載されたドキュメントをGoogle ドライブから探すのが面倒なときにGeminiに「次回の読書会の論題は?」と尋ねられる。Gmail Q&A は、7月からWorkspace Labs 向けに提供開始する。

また、Geminiが文章の作成を支援する「Help me write」は、数週間以内にGmailとGoogle ドキュメントのPC版でスペイン語とポルトガル語に対応。対応言語は今後も拡大していく予定。

Gemini for Google Workspaceの利用には、企業向けのGemini for Google Workspace アドオン、もしくは一般ユーザー向けのGoogle One AI プレミアム プラン(月額2,900円)が必要となる。