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日本でもGemini 1.5 Pro提供開始 「Gemini Advanced」(2900円)で

Googleは、15日、Gemini 1.5 Proを日本語を含む35以上の言語で「Gemini Advanced」の契約者に提供開始した。100万トークンのコンテキスト ウィンドウ、新しい会話体験、Geminiがユーザーに代わってアクションを実行できるツールを提供する。

Gemini Advancedは、月額2,900円でGeminiのAI機能やGoogle Oneの2TBストレージ、Gemini in Gmailなどの機能が利用できる有料プラン。

最新のAIモデル「Gemini 1.5 Pro」は、一般ユーザー向けの会話型AIで最長という100万トークン以上のコンテキスト ウィンドウが利用可能で、最大1,500ページの複数のドキュメントを理解したり、100件の電子メールを要約できる。今後、1時間の動画コンテンツや30,000行を超えるコードベースの処理にも対応する。

Google ドライブ経由や直接ファイルを Gemini Advancedにアップロードする機能を追加し、長いコンテキスト ウィンドウを活用できる。たとえば、長い賃貸契約書からペットに関する規定を探し出したり、複数の長い研究論文の主な論点の比較など、情報量の多い文書に関する回答や洞察をすばやく得られるようにする。

近日中には、Gemini Advancedをデータ アナリストとして活用できるようになり、スプレッドシートなどのデータ ファイルをアップロードして、分析や独自のグラフやチャートの作成などを即座に実行可能とする。

データ分析に活用

Gemini 1.5 Proは画像理解も進化。お気に入りのレストランで料理を撮影してレシピを調べる、数学の問題の写真を撮影して解き方を段階的に説明するといったことも可能とする。

また、今後数か月以内に、Gemini Advancedユーザー向けにライブチャット(Gemini Live)を展開。直感的な会話が可能なモバイル向け会話型AIとなり、Geminiに話しかけて、自然な会話音声を選んで応答できる。通常の会話と同様に、自分のペースで話したり、応答を途中でさえぎって追加の質問できる。

たとえば、面接の前に、Gemini Liveにアクセスして準備を手伝ってもらい、Geminiをリハーサルに役立てられるほか、面接担当者にアピールできるスキルまで提案するという。2024年後半には、ライブチャットでカメラを使用できるようになり、周囲のものについての会話も可能になる(英語のみ)。

旅行などの複雑な計画作成にも対応。

たとえば、Geminiに、「レイバーデイ(Labor Day/アメリカの祝日)に家族とマイアミに旅行する予定。息子はアートが好きで、夫は新鮮なシーフードを食べたいと言っている。Gmailからフライトとホテルの情報を取得して、旅行計画を作成してもらえる?」と質問すると、Geminiは、フライト時間、食事の好み、現地の美術館に関する情報を考慮し、各目的地の場所と各アクティビティ間の移動にかかる時間を把握。Gmailからフライト情報を取得し、Google マップにアクセスしてホテル周辺のレストランや美術館のおすすめを検索し、検索を使用してデザイン・ディストリクトのウォーキング ツアーやビーチで過ごす時間などといったその他の推奨アクティビティを調べて、1日の予定を作成する。

Geminiは、これらの情報を総合して、ユーザーの要望を満たすパーソナルな旅行計画を作成。ユーザーが予定に変更を加えたり、詳細を追加したりすると、旅行計画が自動的に更新される。

また、Gemini をカスタマイズする「Gem」に対応。Google One AI Premium Planで、Gemを作成できるようになる。Gemに何をしてもらいたいのか、どのように反応してほしいのかを簡単に説明し、たとえば、「ランニング コーチとして、毎日のランニング計画を提案して。ポジティブで、明るく、やる気に満ちた感じで」のように指示。Geminiは指示に基づき、ワンクリックで内容を強化し、特定のニーズを満たすGemを作成する。

Google アプリとの連携も強化し、Google カレンダー、Google ToDo リスト、Google Keepなど、より多くのGoogleツールをGeminiに接続できるようになる(英語のみ)。これにより、子供の学校の予定表の写真を撮影して課題ごとにカレンダーに予定を追加したり、レシピを撮影して買い物リストをGoogle Keepに追加するなどが、Geminiで実行できるようになる。