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アシックス、温室効果ガス排出量最少スニーカー発売

アシックスは、温室効果ガス(カーボンフットプリント)排出量を市販スニーカーのなかで最も低く抑えたスニーカー「GEL-LYTE III CM 1.95」を、9月14日より順次発売する。価格は19,800円。

アシックススポーツスタイルを象徴するスニーカーの1つである「GELLYTE III OG」をベースとした、カーボンフットプリントを最小限に抑えるとともに、品質とデザイン性を両立させたモデル。温室効果ガス排出量は1.95kgCO2eで、現時点で温室効果ガス排出量が公表されている市販スニーカーのなかで最少としている。アシックスのスニーカーの平均は約8kgCO2e。

中敷にも「1.95kgCO2e」が記されている

カラーはクリーム×グレーシャーグレー。ホワイト系の落ち着いたカラーでまとめ、靴底を厚めに設計することで、シーンや服装を選ばず着用しやすいデザインとしている。

ミッドソール(甲被と靴底の間の中間クッション材)と中敷には、新たに開発したカーボン・ネガティブ・フォームを採用。サトウキビなどを原料とした複数のバイオベースポリマーを配合している。これにより、実質温室効果ガス排出を抑え、同時に履き心地が良く品質も損なわないという。

アッパー(甲被)と中敷には、環境負荷の低いソリューションダイという技法で染色したリサイクルポリエステルを採用。アッパーの補強パーツには、廃棄ロスの少ないテープ形状パーツを必要量のみカットし、折り返すなどして効果的に配置している。

例えば紐を通す部分は、テープ形状のものを折り返して配置することで、通常は生地のロールを細断して発生するロスを抑えている。アッパーのデザインに関しても、刺繍の加工を採用することで、追加の裁断、縫製が発生するパーツを減らしている。こうした積み重ねにより材料の廃棄を最小限に抑えつつ、フィット感やサポート性の確保に繋げている。

紐を通す部分や刺繍によるデザインでパーツ削減

そのほか、製造工程における再生可能エネルギーの利用、バイオ燃料を使った輸送や委託先工場でのリサイクル施策などを行なっている。

サイズは23.0cm~30.0cm(1.0cm刻み)。品番は「1203A409」。販売は9月14日からアシックスオンラインストア、9月22日からアシックス原宿フラッグシップ、アシックス大阪心斎橋で開始する。

消費者もサステナビリティを求めている

アシックスでは、温室効果ガス排出量が最少となるスニーカーの開発を、'22年9月に発表していた。こうした取り組みは、アシックスが掲げる「2050年までに事業における温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」という目標に向けたものであるとともに、消費者意識をとらえた取り組みでもある。

消費者がスポーツブランドに求めるサステナビリティの取り組みとして、耐久性、廃棄粒削減、リサイクル材の使用、CO2排出量削減がある。また、CO2排出量表示製品の購入意向や、排出量の表示を求める声も多いという。

GEL-LYTE III CM 1.95の開発にあたっては、材料調達、製造というバリューチェーン上流でのCO2削減を優先し、同社従来品と比較して約80%のCO2削減を実現しているという。その一例として、同製品の生産国はベトナムだが、ベトナムの生産工場での太陽光発電設備設置の協力を得て、再生可能エネルギーのみで生産に必要な電力を賄えるようにした。

ベトナムの生産工場は太陽光発電で生産に必要な電力を賄えるという

こういった取り組みからパーツの削減まで、温室効果ガス排出量を削減するために16の取り組みを採用している。

販売はグローバル展開で、販売目標は年内5,000足。今後はバリエーションの追加や他のシリーズでの展開なども検討していく。

アシックス サステナビリティ部 GEL-LYTE III CM 1.95プロジェクトリーダー 荒井孝雄(左)、同 サステナビリティ統括部⻑ 吉川美奈⼦氏(中)、同 執⾏役員 スポーツスタイル統括部⻑ 鈴⽊豪氏(右)