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宅配便のラベル伝票を環境配慮型に DNPが開発

段ボールに貼ったラベル伝票のイメージ

大日本印刷(DNP)は、宅配・通信販売・物流の事業者等に提供してきた「ラベル伝票」について、CO2排出量を削減する環境配慮型のものを開発し、提供を開始する。

環境配慮型のラベル伝票は、製造工程で有機溶剤を使わない剥離紙に切り替えることで、CO2排出量を削減する。従来のラベル伝票は、剥離紙の製造時に揮発した有機溶剤を回収して燃焼処理する工程でCO2が排出されていた。

ラベル伝票から剥離紙をはがすイメージ

ラベル伝票のような異なる用紙を複数の層に重ねて貼り合わせる製品は、一般的に反りや歪みが発生しやすいという課題があった。この課題に対して、材料構成や工程を工夫することで、従来品と同等の品質でラベル伝票を製造できるようにしたという。

宅配便には荷物の送り先等の情報を記載した伝票が貼付されているが、国土交通省の発表では2021年度の宅配便取扱個数は49億5,323万個と、前年度と比較して約2.4%増加している。

その分、荷物に貼付する送り状のラベル伝票の数量も増加しているが、DNPは環境配慮型製品への切り替えを進めることで、2025年時点で年間700トン以上のCO2排出量の削減を見込んでいる。