ニュース

マイナポイント、別人に誤登録 113件発生

コンビニ交付サービスでの誤交付や、マイナ保険証・公金受取口座の誤登録、マイナポイントの誤登録など、マイナンバーカード利用に関する問題が発生している。総務省やデジタル庁、厚生労働省らが対策と再発防止を進めている。

「公金受取口座」は、給付金などの受取口座を事前に登録していく制度で、マイナポイント第2弾でも登録が推進された。この公金受取口座の誤登録では、デジタル庁が調査を実施し、1,741自治体のうち1,206自治体が回答。14の自治体から20件の誤登録があったと報告を受けたという。

  • 岩手県盛岡市(1件)
  • 福島県福島市(4件)
  • 福島県いわき市(1件)
  • 埼玉県ふじみ野市(1件)
  • 東京都豊島区(2件)
  • 神奈川県海老名市(1件)
  • 愛知県瀬戸市(1件)
  • 大阪府富田林市(1件)
  • 広島県大竹市(1件)
  • 福岡県北九州市(1件)
  • 福岡県中間市(1件)
  • 佐賀県嬉野市(1件)
  • 大分県大分市(2件)
    *ほか1自治体が、公表について調整中

この問題は、自治体等に設置された「支援端末」でマイナポータルに公金受取口座登録を行なった場合に発生。支援窓口の端末操作で、マイナポータルからログアウトしなかったため、次に同じ端末で公金受取口座の登録を行なった人が、誤って前に手続を行なった人のアカウントに預貯金口座を登録してしまったという。

そのため、自治体窓口の支援端末でログアウト漏れが発生しないよう、システムを改修済みとのこと。公金受取口座の誤登録については、総点検を進める。

公金受取口座は、マイナポータルでの登録のほか、確定申告で還付金の受取口座を登録する方法も用意されている。この際、国税庁において、同姓同名の別の人と取り違えて登録した問題も1件発生した。他に同様の件が無いかについて確認を進める。

デジタル庁の河野大臣は、「不安な方はマイナポータルから確認して欲しい」と呼びかけ。また手続き支援を受けて登録口座を設定した場合、窓口での確認支援を行なっていく。

同様に「マイナポイント」の申し込みにおいても、ログアウトせずに、前の人の方に登録してしまったケースが発生。90自治体で113件の誤登録が発生した。総務省、自治体、決済事業者が連携して対応しており、現時点では28件が対応済みとのこと。

総務省では、自治体で手続支援を受けた人で、途中で申込みを中断した場合、支援を受けた自治体で自身の申込状況を確認するよう呼びかけている。また、申込していないのに申込済となっている場合なども、自治体やマイナンバー総合フリーダイヤル5番窓口に相談するよう求めている。

マイナンバーカード関連では、コンビニ交付についても対応を進めている。マイナンバーカードを使ったコンビニでの証明書交付で、別人の証明書を発行してしまうという問題で、富士通Japanと富士通のシステムで発生しているため、両社に停止を要請し、一斉点検を実施した。対象となる自治体は123団体で、25日までに12団体の点検が終了し、残り111団体の点検を進めている。

マイナ保険証の誤登録は、マイナポータルへの健康保険証の登録時に別人の情報が紐づけされてしまったもの。現在、全ての保険者の事務処理の点検を行なっており、事務処理でマニュアルから逸脱している場合は確認を行なう。登録データ全体の誤りの確認も実施する予定。