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「Fire Max 11」登場 ペン対応でパワフルな11型タブレット

アマゾンジャパンは、11型ディスプレイを搭載し、性能や仕様を強化したタブレット「Amazon Fire Max 11」(ファイアーマックスイレブン)を発表した。価格は64GBモデルが34,980円、128GBモデルが39,980円。

5月23日22時から予約受付を開始している。出荷は6月14日の予定。また6月中旬から、エディオン、ケーズデンキ、コジマ、上新電機、ソフマップ、ビックカメラ、ヤマダデンキでも販売が開始される。

別売りのアクセサリーは、純正として日本語キーボード付きカバー(10,980円)や、3色ラインナップのスリムカバー(6,980円)を用意する。またサードパーティ製ながら「Made for Amazon認定」の「Fire Max 11 スタイラスペン」(4,980円)もラインナップし、スタイラスペン対応アプリの拡充も図っていく。

AmazonのFireタブレットで初の11インチディスプレイを搭載。2023年発売の“第13世代”モデルとなる。ボディはアルミニウム製になり、耐久性も向上。電源ボタンには新たに指紋センサーを搭載する。Bluetooth 5.3がサポートされ、A2DP対応でオーディオ対応が進化、コーデックとしてSBC/AAC/LDACをサポートする。USB-Cオーディオも利用可能。一方で、従来モデルにあった3.5mmイヤホンジャックは廃止されている。

ディスプレイの解像度は2,000×1,200ドット。TUV Rheinland(テュフ ラインランド)の低ブルーライト認証を取得している。最大2.2GHz駆動の8コアプロセッサと4GBメモリを搭載する。バッテリーは7,500mAhで最大14時間の駆動。フロントとリアのカメラは800万画素。1080pの動画撮影が可能で、リアカメラはオートフォーカス対応。無線LANはWi-Fi 6に対応する(802.11a/b/g/n/ac/ax)。「Microsoft 365 Personal」の新規ユーザー向け3カ月無料体験が付属する。

Alexa対応のスマートホーム製品と連携させることが可能。例えばドアベルとセキュリティカメラの「Ring」との連携が可能で、カメラ映像をタブレットで確認するといったことができる。

Fire Max 11
Fire HD 10(左)との比較

専用スタイラスペンを用意

「Made for Amazon認定」取得でAmazonと連携して開発された別売りのスタイラスペン「Fire Max 11 スタイラスペン」がラインナップされる。USI 2.0に対応するほか、タブレット本体側面にマグネットで装着できる。単6形電池1本で駆動、ペアリング不要で利用できる。電池の駆動時間の目安は、最長で約6カ月間としている。

発売時点では主なアプリとして写真加工の「Picsart」(ピクスアート)やイラスト制作の「MediBang Paint」(メディバンペイント)などを想定。ブラウザなど端末の全般的な操作にも利用できるほか、手書きの文字を認識してテキストに変換する機能もある。「Fire Max 11 スタイラスペン」に対応するアプリは今後拡充される見込みになっている。

「Fire Max 11 スタイラスペン」は、Amazon.co.jpのみでの販売。なお、Kindle Scribeのペンとは別の仕組みになるため、ペンに互換性はないとしている。

日本語キーボード付きカバー

別売りの「Fire Max 11 キーボード付きカバー」は日本語配列のキーボードを搭載。タブレット本体の下部にマグネットで装着し固定できる。電源はタブレットからの供給。独立して背面にマグネットで貼り付けるバックカバーは、キックスタンドを兼ねるデザインで、キーボードを外してキックスタンドだけ使うこともできる。

15種類のショートカットキーを用意。「画面分割モード」もショートカットで簡単に呼び出せる。加えて、2つのカスタマイズされたショートカットも追加できる。

Fire HD 10(左)とキーボード付きカバーでの比較
こちらはキーボードのないスリムカバー

ペンやカバーのセット販売も

タブレット本体とスタイラスペンやカバーをセットにした販売も行なわれる。「Fire Max 11」(64GB)+スタイラスペンは38,980円に、「Fire Max 11」(128GB)+スタイラスペンは43,980円になり、個別に買うよりそれぞれ980円の値引きになっている。

同様に「Fire Max 11」+キーボード付きカバーは、64GBが43,980円、128GBが48,980円で、それぞれ1,980円の値引き。

3点をセットにした「Fire Max 11」+スタイラスペン+キーボード付きカバーは、64GBが47,980円、128GBが52,980円で、それぞれ2,960円の値引きになっている。

仕様

ディスプレイは11インチ、2,000×1,200ドット。CPUは8コアプロセッサで、Arm Cortex-A78(2.2GHz)×2、Arm Cortex A55(2GHz)×6。メモリは4GB、内蔵ストレージは64GBまたは128GB。1TBまでのmicroSDカードを利用できる。microSDカードスロットはプッシュピンで取り出すトレータイプに変更されている。

無線LANはデュアルバンドWi-Fiで、Wi-Fi 6(802.11ax)に対応するほか、802.11a/b/g/n/acをサポートする。Bluetooth 5.3に対応。

7,500mAhnoバッテリーを搭載、駆動時間は通常使用時で最大14時間、充電時間は約4.2時間。USB-C端子を搭載、同梱の充電アダプターは9Wタイプ。入力電源は15Wまでサポートする。

搭載センサーは加速度センサー、環境光センサー、ホールセンサー、指紋センサー。カメラはフロント、リアともに8メガピクセルで、1080pの録画に対応する。

OSはAndroidをベースとしたAmazon独自のFire OSを搭載。アプリストアもAmazon独自のもになる。「Fire Max 11」では、ベースとして採用したAndroidの進化により、画面分割モードを搭載している。

ソフトウェアのセキュリティアップデートは、Amazon.co.jpで新品として販売された最後の日から少なくとも4年後までは提供される。

大きさは259.1×163.7×7.5mm(横×縦×厚さ)、重さは490g。カラーはグレーのみ。

若年層で利用率が伸びているタブレット

「Fire Max 11」は、鮮やかな2Kのディスプレイ、アルミボディでスタイリッシュデザイン、パワフルなプロセッサ、指紋センサー搭載など、全方位でスペックアップを図ったタブレットのフラッグシップモデル。価格を抑えているのも特徴となる。

処理性能を強化、専用スタイラスペンを用意したことで、Fireタブレットの用途として多い動画コンテンツの視聴やKindleの閲覧だけでなく、クリエイティブな用途にも使えると謳う。

大型化した高性能モデルを投入する背景には、タブレットの出荷が伸長していることが挙げられている。年齢層でみると若年層でタブレットの利用率は年々伸びている状況で、これには文部科学省が進めているGIGAスクール構想が影響しているとのこと。児童や生徒にタブレット端末などが与えられることで家庭内でもタブレットの認知や利便性が浸透、「子供が使っているのを見て買う家庭は多い」(Amazonデバイス事業本部 Fire Tablet事業部 部長の丸山 舞氏)という。

また、Fireタブレットは、Amazonの動画を観たり電子書籍を読んだりする端末として元々人気が高い上に、タブレット市場では11インチ以上のタブレットに対するニーズが増加しているとして、今回のFireタブレットで最大となる11インチモデルの投入に至っている。