ニュース

YouTubeショート、テレビの大画面に対応

YouTubeは8日、ショート動画をテレビ画面に対応させた。今後、最適化されたデザインでショート動画がテレビで順次視聴できるようになる。

ショート動画はモバイル端末での動画の視聴・作成に最適化されていたが、「現在最も急速に成長している視聴形態」というテレビ画面にも対応する。しかし、「モバイル端末用に最適化された縦型の動画フォーマットを大画面に適応させることは容易ではありませんでした」という。

従来は、通常の横型動画と同じUIで再生されていたが、最適化されたデザインでは動画の右側にタイトルや投稿者の情報などが整理して表示されるようになる。「モバイル デバイスでショート動画を見るときと同じ視聴体験を提供しつつ、テレビの大画面で自然に動画を表示できるようにする」をコンセプトとして開発された。

上が今まで、ショート動画をテレビ表示した画面。下が最適化されたデザイン

開発には、ユーザー調査の結果も活用。「大画面でのショート動画の視聴には、誰かと一緒に視聴するのに便利で、大画面による快適な視聴体験が得られるという、他にはないメリットがあることがわかった」という。一方で、縦型動画のプラットフォーのショート動画の本質をテレビの大画面で維持するために、3つの異なるデザイン コンセプトを作成し、それぞれへの反響も調査。

3つの異なるデザイン コンセプトも作られた。上から、従来どおりの動画プレーヤー、動画の左右に空白が表示されないようカスタマイズしたもの、「ジュークボックス」風デザイン

従来どおりの動画プレーヤー、動画の左右に空白が表示されないようカスタマイズしたもの、さらに「ジュークボックス」のようにテレビ画面の広い表示領域を活用して、複数のショート動画を同時に画面に流すデザインも試作。しかし、ジュークボックスタイプは「一度に1つの動画だけを流すというYouTubeショートの本質からかけ離れたものになってしまった」などの理由で選ばれず、最終的には動画の左右に空白が表示されないようカスタマイズしたデザインが採用された。

操作面では、「視聴者は視聴体験を自らコントロールしたいという要求を持っており、次の動画を自動再生するより、リモコンを使って手動で次のショート動画を再生することを好むこともわかった」という。

最終的なデザインは、右側のサイドバーを簡略化。動画の両脇には、映像からサンプリングされたカラーが薄く表示されるデザインになっている。なお、サイドバーには今後、さらに機能を追加することも計画されている。