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「特務機関NERV防災」アプリ、シン・テーマとアクセシビリティ強化

ゲヒルンは、9月1日(防災の日)に「特務機関NERV防災」アプリをアップデートし、アクセシビリティ機能を大幅に強化したバージョン v4.0(:3.0+1.0)をリリースした。

ライトな配色の「シン・テーマ」実装

2019年のアプリリリースから、一貫してダークテーマを基調としたハイコントラストな配色で防災情報を伝えていたが、アプリのユーザー層が広がるにつれて、ライトテーマを実装してほしいという要望が増えた。

このことを受け、'21年9月より「シン・テーマ」と呼ばれる新しい配色の設計を開始。アプリ内のすべての画面の配色を新たに設計し直したほか、配色を動的に適用するための実装や、地図の配色、地図システム・画像生成エンジン、ウィジェットなど、内部のあらゆるコンポーネントを再実装した。また、シン・テーマ実装に向け、’22年6月にリリースしたアプリバージョン v3.3.1では、外部の地図サービスプロバイダが提供する地図製品から、地図エンジンと地図データを独自にメンテナンスできるよう内製化した地図システムに切り替えを行なった。

色覚特性に対応した18種類の配色設定が可能に

これまで単一の配色でなるべく多くの色覚特性(色覚多様性)に対応できるような設計を試みてきたが、赤と緑が見分けにくいP型・D型色覚と、青と黄色が見分けにくいT型色覚の両方に対応することは不可能のため、「C型色覚」「P・D型色覚」「T型色覚」それぞれの色覚型に最適化した配色設定を選択可能とした。

また、コントラストについての要望も数多く受け取ったことから、コントラストも「低い」「標準」「高い」の3種類から選択できるようにアップデートした。

これらの選択肢を設け、ベーステーマ「ダーク」「ライト」の2種類×色覚特性「C型色覚」「P・D型色覚」「T型色覚」の3種類×コントラスト「低い」「標準」「高い」の3種類、あわせて18パターンの配色を用意した。

色覚は遺伝による先天的なもののほかに、けがの後遺症や疾患、そして加齢によって後天的に生じることもある。80歳代でほとんどの人に生じる色覚の変化により、薄い色や青色が見えにくくなっても、「T型色覚」とコントラスト「高い」を選択することにより、色の見分けやすさを改善することができるという。

文字の大きさ・太さを変更可能

文字の大きさ(フォントサイズ)と文字の太さ(フォントウェイト)をユーザーが選択できるようにアップデート。文字を大きく、太くすることもできるほか、若年層のユーザーや視野狭窄や視野欠損のあるユーザーを考慮して、文字を小さくすることも可能。文字は、標準より2段階小さく、標準より4段階大きくできる。

また「デバイスの設定に合わせる」にチェックをすることで、OSの設定と同じ文字サイズ・文字の太さを自動的に適用するため、iOSのDynamic Typeで「さらに大きな文字」を設定しているユーザーが好みの設定を使用することもできる。

スクリーンリーダー用レイアウト

ボイスオーバー(VoiceOver)やトークバック(TalkBack)を使用しているユーザー向けに、「スクリーンリーダー用レイアウト」を設定可能とした。

この機能をオンにした場合、アプリ内の地図を省略し、スクリーンリーダーでタッチしやすいレイアウトに変更する。また、読み上げる内容も聴覚伝達に適した内容に変更される。例えば、ホーム画面のアメダス部分にフォーカスしたときには「今の天気は晴れ、気温は23.6度、1時間降水量は0.0ミリ、湿度は71パーセント」、天気予報タブを表示した際には「今日はくもり、時々、晴れの予報です。」「今日の最高気温は、きのうより7度低い27度。最低気温は、きのうと同じ24度となる見込みです。」などと読み上げられる。