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電動工具など最新DIY道具が集結「DIYショー2022」開催

千葉県の幕張メッセにて、日本DIY・ホームセンター協会が主催する展示会「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2022」(DIYショー)が開幕した。期間は8月27日まで。バイヤーズデーが8月25日と26日、一般向けが26日と27日になっている。

DIYショーは、平たく言うと、ホームセンターで売っているような商品のメーカーが一堂に会する展示会。プロ向けの専門的な商品をラインナップするメーカーも多いが、DIYに便利なグッズや最新の製品が紹介されている。

製品の分野は広く、電動を含む大工道具や工具から、木材・建材、塗料・塗装用品、補修材、電気用品、ネジなのどの金物、作業用衣類、カー用品からペット用品まであり、非常に多彩。会場の幕張メッセ 4~6ホールが巨大なホームセンターになったかのようで(商品の販売を行なっているブースは少ないが)、ホームセンターに行くとワクワクしてしまうというタイプの人には要注目の展示会だ。

また主催者による企画展示もいつくか用意されており、例えば「日本DIY商品コンテスト」のコーナーでは、出展者の商品から選りすぐりの商品が紹介されている。ユニークな新商品が揃っているので、広い会場のどこから見たらいいのか分からないという場合に活用したい。

ホームセンター各社の商品の紹介コーナーも。写真手前はコーナン

本稿は前編として、電動工具など電気製品を中心に紹介する。

無数の製品群をイッキ見できるマキタ

マキタは電動工具からチェーンソー、高圧洗浄機まで数多くの製品を紹介しているほか、チェーンソーの試し切りができるデモブースも用意。同社の多くの製品はバッテリー交換式となっており、このバッテリーを共有して使える掃除機、LEDライト、空気入れ、ラジオ、コーヒーメーカー、クーラーボックスなどもあり、幅広い製品展開が魅力。これらはプロの“現場”だけでなくキャンプや防災用品としても注目されている。

製品選びでポイントになるのは、バッテリーの出力タイプ。現在主流なのは10.8V、18V、40Vの3種類。本体側はこの出力タイプごとに専用となるので、バッテリーをいろいろな製品に使いまわしたい場合は、使いたい本体のラインナップを見て、多少慎重に選ぶ必要がある。

担当者によれば、10.8Vでも、最新の製品はDIYに十分な性能を備えている。プロの間でも狭い場所の作業には10.8Vの電動ドライバーが好まれることが多いとのことで、軽さや取り回しの良さが魅力という。18V対応の製品群は、ドライバーなら締め付けトルクや回転量などの各スペックが高く、一度に大量の作業を行なうプロ向け。ただLEDライトなどを含め、対応する製品ラインナップも非常に多い。40Vはチェーンソーやドリルなど大型の製品にも展開できる、かなりハイパワーなタイプの製品群になる。

40Vバッテリーを使う製品ラインナップ
新製品のデモ。エアダスターのアタッチメントで浮き輪の空気を抜いているところ
40Vバッテリーを使うエアダスター
40Vバッテリーも対応の保冷温庫
18Vの電動ドライバー
10.8Vの電動ドライバーなど
電動工具以外もバッテリー駆動のアイテムが充実
テレビ
電気ケトル、コーヒーメーカー
ラジオ
高圧洗浄機
別体のタンクとホースを接続、水道のない場所でも使える
ランタン
小型ラジオ
自転車などの空気入れ

電動工具のラインナップを刷新した高儀

高儀は、自社の電動工具ブランド「EARTH MAN」(アースマン)において、リニューアルされた新製品のラインナップを一挙に紹介している。アースマンは家庭用を主眼にしており、プロ向けとは異なる目線で開発されているのも特徴のブランド。新製品群はデザインがよりシンプルになっているほか、電動ドライバーなどの前半分のユニットを交換可能にし、のこぎりユニットなど別の性能のユニットを利用できるようにした「18V ブラシレス マルチツール」などを展示している。

「EARTH MAN」のリニューアルされた製品ラインナップ
ユニット化して交換できるマルチツール

高儀のブースではまた、150年以上の歴史があるのこぎりのブランド「SHARK SAW」(シャークソー)を紹介。アウトドアやキャンプでも折りたたみ型ののこぎりが注目されるようになっており、「焚き火鋸」といった商品もラインナップしている。

なお、10月からテレビアニメ「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」がテレビ東京系ほかで放映されるが、高儀がオフィシャルパートナーを務めており、ブースでもアニメが紹介されている。

シャークソーはアウトドア向けラインナップも拡充(左側)
テレビアニメ「Do It Yourself!!」

7000円を切る注目のデジタル温調はんだごて 太洋電機産業

太洋電機産業(goot)は、はんだごての新製品「PX-280」を紹介している。従来はステーション型と呼ばれる大型製品の機能だったデジタル式の温調機能を、はんだごてのグリップ部分に搭載。これまでと変わらないサイズ感で、200℃~500℃を1℃単位で設定できるデジタル温調機能を実現している。

デジタル温調機能搭載のはんだごて「PX-280」

80Wのセラミックヒーターで、電源投入から約30秒で350℃に到達、クリーニング時などからの熱回復力にも優れるという。振動センサーによるスリープ機能を搭載しており、スリープ時にはこて先の温度を調節して酸化を抑制、こて先寿命を伸ばすことができる。こて先温度計を別途用意すれば、補正値を入力して温度表示の校正も可能。

日本メーカーによるデジタル温調はんだごてで、6,900円程度で販売されるなど、ステーション型よりも大幅に価格を抑えているのも人気の理由。Amazonをはじめ通信販売で人気が出たため生産が追いつかず、ホームセンターなどの一般流通にはまだほとんど卸せていないとのことだった。

会場ではこのほか、参考出品としてこて先のバリエーションも展示している。手芸用のヒートペン、樹脂成型品の熱加工向けのナイフ状こて先、インサートナット向けの熱圧入用こて先の3つで、樹脂の融点に合わせるこて先の温度調整も、デジタル温調はんだごてなら設定しやすい。

参考出品でナイフ状こて先なども

電ドラボールに限定アースカラー ベッセル

ベッセルは“電ドラボール”として人気の電動ドライバー2機種の限定カラーを11月に発売予定。会場のブースでは実機に触れられる。これまでの一部のパーツの色を変えた限定カラーは販売されていたが、今回はボディ全体のカラーを変更したのが大きな違い。流行のくすみ系カラー(アースカラー)として「ダルグリーン」「ダルレッド」が採用されている。それぞれベースモデルが異なり、グリーンは標準モデルの「USB-1」、レッドはハイスピードモデルの「USB-S1」がベース。ハイスピードモデルの限定カラーはこれが初めて。

また交換用のビットを保持しておける「ボールクイックキャッチャー」も限定カラーに合わせたカラーが登場する。

ベッセルの電ドラボールに限定カラー

家電からキャンプ用品、マスクまで アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマは製品ラインナップが幅広いこともあり、まんべんなく展示している。スポットクーラーや調理家電、掃除機、スチーマーなどのほか、簡単に上下を分離できるホットサンドメーカーなどのキャンプ用品、アウトドア向けのウェア、通水時に伸びるホース、食品やマスクも紹介されている。

ポータブルクーラー
コンベクションスチームオーブンレンジやIHジャー炊飯器
スティッククリーナー
プレススチーマー
キャンプ・アウトドア用品
ホットサンドメーカー
通水で伸びるホース
フルカバータイプのホースリール

新型高圧洗浄機の水冷式サイレントシリーズ ケルヒャー

ケルヒャーは発表されたばかりの新製品として、水冷式サイレントシリーズを大きく展示。高圧洗浄機だけでなく屋内用の掃除機など幅広く紹介している。

新型の水冷式サイレントシリーズ

黒いパラボラアンテナ マスプロ

マスプロ電工は、戸建住宅を建てた人が外観を気にして選ぶという、ブラックの壁面用アンテナを紹介。さらにBS/CS用パラボラアンテナについてもブラックのモデルを展示している。

マスプロの黒いパラボラアンテナ