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横浜に首都圏初のLEDプラネタリウム「コニカミノルタプラネタリア」
2022年3月24日 19:06
コニカミノルタプラネタリウムは、首都圏で初となるLEDドームを採用したプラネタリウム「コニカミノルタプラネタリアYOKOHAMA」を24日にオープンした。入場料は大人1,600円から。
コニカミノルタ直営の施設で、場所は同日開業した「横濱ゲートタワー」内。LEDドームシステム「DYNAVISION-LED」を採用し、一般的なプラネタリウムのように室内中央に設置された投影機がなく、映画館のように観客席が配置される。
一般的なプラネタリウムでは、上映中の写真撮影は禁止されているが、本施設ではコンテンツによっては上映中に写真撮影が可能なのも特徴。上映作品の一つである「Space Voyage #ファインダー越しの私の宇宙」では、上映中に撮影タイミングのアナウンスも組み込まれている。さらに上映後には5分間ほど、ハイライトシーンを集めた撮影タイムも用意され、自由に撮影ができる。こうした取り組みにより、スマホなどでの積極的な撮影を促し、SNSでの拡散を狙う。
館内では飲食が可能で、オリジナルのドリンクや軽食も販売。公営のプラネタリウムではみられない、酒類の販売を行なうのも特徴。シートにはドリンクホルダーも備わっている。
3月24日から公開される作品は「Space Voyage #ファインダー越しの私の宇宙」と「Dog Star 君と見上げる冬の星座たち」の2本。それぞれ別の作品として上映されるため、2作品を視たい場合は別々にチケットが必要になる。上映時間はそれぞれ40分。
「Space Voyage #ファインダー越しの私の宇宙」は、地球から宇宙船に乗って太陽系を巡るという設定の作品。地球やその周りを巡る国際宇宙ステーション(ISS)、ハッブル宇宙望遠鏡からはじまり、火星や木星、土星など主要惑星を巡りながら写真撮影を楽しむ旅を体験する。
「Dog Star 君と見上げる冬の星座たち」は、アニメーションとプラネタリウムを組み合わせた作品で、アニメーション作品「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などを手がけた岡田麿里氏が脚本を担当。ドッグスターはシリウスの別名で、冬の星座をきっかけとした主人公2人の友情を描いた完全オリジナルストーリーとなっている。
料金は一般シートが大人1,600円(中学生以上)、こども(4歳以上)が1,000円。最前列で寛ぎながら楽しめる「プラネットシート」は、1シートあたり4,200円。1シートに小学生以上が2名まで利用可能で、料金は1名でも2名でも変わらない。
8K×2の解像度で鮮やかな映像
LEDドームシステム「DYNAVISION-LED」は、現在主流となっているプロジェクターによる投映方式とは異なり、自発光するLED素子を利用した映像システム。プロジェクターの光をドームに投映するプロジェクション方式では、映像がスクリーン上の反射光であるため、輝度と映像品質に限界があった。DYNAVISION-LEDでは、スクリーン上に自発光のLED素子を配置するため、従来よりも高輝度、高色域を再現可能。これにより、今までは表現が難しかった、抜けるような青い空や海、真っ赤な夕焼け、輝く星空なども再現できるほか、奥行きが感じられることで没入感が増し、今まで以上に本物に近い表現が可能になるという。DYNAVISION-LEDの解像度はNHKのスーパーハイビジョン(8K)2面分。
コニカミノルタは、1958年に国産プラネタリウム1号機を開発して以来、プラネタリウム事業を展開しており、国内のプラネタリウムの半分はコニカミノルタ製だという。20年前からプラネタリウムの自社運営を開始し、LEDドームプラネタリウムは今回で5館目、首都圏では初となる。
コニカミノルタプラネタリウム 代表取締役社長 兼 CEO 古瀬弘康氏は、冒頭の挨拶で、「直営館は年間100万人の集客があり、横浜でも数十万人を呼び込みたい」として意気込みを語った。