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NEC、Z世代に向けたノートPC「NEXTREME Carbon」

NECは、ノートPC製品のフラグシップブランド「LAVIE NEXTREME」(ラヴィー ネクストリーム)を立ち上げ、第一弾として14型ノートPC「NEXTREME Carbon」を2月10日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は230,780円から280,280円前後の見込み。スマホネイティブな「Z世代」を意識して開発されたノートPC。

NECでは、2022年のコンシューマPC市場は、2020年からの新型コロナによるテレワークやホームエンタメ需要の増加による特需が一段落し、減少傾向だった2021年よりもさらに需要は少なくなると予測。2020年の約550万台から、2022年は約470万台に減少すると想定している。

しかし、PC需要自体はコロナ禍以前と比較して確実に増加しているとし、その理由はテレワークやテレスクールの定着によるもので、従来は自宅にはスマホだけあれば十分だという人でも、テレワーク等によって自宅にPCが必要になったためだという。

その中でも、需要を支えているのは大きく2グループ。1つは、従来からPCの使用率が高いオフィスワーカー、もう1つはスマホネイティブ世代の「Z世代」だとする。オフィスワーカーは従来のPC市場の延長にあるが、Z世代はスマホがあるのが当たり前の状態からPCを使い始めるため、従来のユーザーとは前提条件が異なり、PCに対する常識が異なるという。

NECでは、「Z世代」の実態を調査するため、30名へのインタビューと600人を対象としたWeb調査を実施。その結果、Z世代には既存PCユーザーとは異なるPC観・ニーズがあることが明らかになった。

それによると、Z世代のPCに対する意識として、例えば起動時間の差があげられる。PCではOSの起動に数十秒かかるのは当たり前だが、スマホでは一瞬で起動する。厳密にはスリープ状態からの復帰ではあるものの、スマホはそうした状態で使用するのが当たり前であり、PCの起動時間は遅いと思われてしまう。また、逆にPCは画面が大きく、作業性が高いという意識もある。OSのインターフェイスもスマホ基準で評価している。

また、リモート志向が非常に高く、働き方やライフスタイルはオンライン・リモートが標準化しており、オンラインで副業や留学などを本業と並行して行なう人もいるという。

SNS発信についても抵抗がなく、自分個人をブランドとしてセルフプロデュースする志向があるとする。

PCのデザインに関しても意識が異なり、Z世代では性能に妥協してもデザインを重視する傾向があり、使っていて気分が上がる感が重視されるという。特に、従来のいかにもPCというデザインや色などには抵抗があるという。

コロナ禍でZ世代のPC利用率自体は上がっており、コロナ禍でPCの使用率が増えたという人が42%と、スマホの35%に対して伸びているという結果が得られた。PCの使用目的として最も多いのはオンライン授業がトップで、スマホの16%に対してPCは50%になっている。その他、PC重視の作業としては、学習の補助やテレワークなどが上げられ、いずれもスマホよりも高い比率でPCが使われている。特に、就職活動の場ではオンラインによる面接が多いが、面接時にカメラの画質が良いとそこから会話が生まれることもあり、そうした性能も重視されている。

こうしたことから同社では、今までとは違う製品作りが必要と考え、同社最上級ブランドとなる「LAVIE NEXTREME」を立ち上げた。

14型で最軽量。ノイズの無いデザイン

NEXTREMEブランドの第一弾として発表されたのは、14型のノートPC「NEXTREME Carbon」。筐体にカーボンを採用して軽量さと堅牢さを両立した。

Z世代には従来のPCのデザインにある溝やパーティングラインなどが嫌われる傾向にあり、ノイズがないシンプルなデザインが好まれる傾向にある。サイズと重量はA4以下で1kgがニーズが高いのは従来から変わらないが、画面サイズはPCでの作業性向上を重視する人が増えていることからワンサイズ上の画面サイズが求められている。

こうしたニーズを反映して完成したのがNEXTREME Carbonで、ノイズレスでスタイリッシュなデザインを追求。本体サイズは従来の13.3型クラスに、14型液晶を搭載した。液晶ディスプレイは1,920×1,200ドット(16:10)と、一般的な1,920×1,080ドット(16:9)に比べて縦長なサイズを採用している。

重量は13.3型の従来モデル「LAVIE Pro Mobile」の約889gに対して14型液晶を搭載しながら約883gへと6g軽量化されている。バッテリー駆動時間は約24時間。現時点でWindows 11を搭載した14型ノートPCとしては世界最軽量としている。

軽量化と堅牢性を両立するため、カーボン素材を採用。天面には人工衛星やF1マシンにも採用されている東レの最上級カーボンを採用。点加圧に強く、ヘコミなどが発生しにくい。本体下部には放熱性も考慮したカーボンを採用。MIL-STD-810Hに準拠した耐久テストをクリアしている。

また、テレワークの利用を想定し、ファンクションキーはボリューム操作やミュートなどをデフォルトに設定することでワンタッチで音声の制御を可能にする。

カメラ機能も重視されており、フルHD解像度のカメラを搭載。美肌補正機能を備えるカメラ機能拡張ソフト「YouCam9」も標準で搭載する。

同社ではこの他、Z世代に向けたテレスクール向けのノートPC「LAVIE N13」、ホームエンタメ向けのAndroidタブレット「LAVIE Tab T12」なども順次発売する。

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