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くら寿司、タッチレスセルフレジ導入。店員・機器と完全非接触

くら寿司は、店員を介さずに会計ができるタッチレスのセルフレジの導入を開始した。10月13日に池袋サンシャイン60通り店、16日からはなんば日本橋店に先行導入。11月17日には、今後のくら寿司のスタンダードとなる「スマートくらレストラン」1号店の「東村山店」がオープンする。

店員による手動のレジを完全に廃止し、セルフレジのみでの会計を実現することで、非対面・非接触サービスを実現する。

くら寿司では、店員を介さず席まで案内する「セルフ案内」や、食べたお寿司の皿の枚数を自動でチェックする「セルフチェック」機能などを導入済みで、これらと合わせることで入店から退店まで利用者が店員と対面せずにサービスを受けられるサービスを提供。セルフ案内やセルフレジのタッチモニターには、指の動きを認識するセンサーを設置し、モニターにタッチせずに指を近づけるだけで操作できるようにした。これにより非接触のサービスも提供する。

セルフ案内は、店頭でチェックインを行なえばその場で座席を指定するチケットが発券されるため、店員とのやりとりが発生しない。スマホによる事前予約も可能。

セルフ案内用端末。新たに非接触操作が可能になった

テーブルのモニターに表示されているQRコードを手持ちのスマホで読み込むと、スマホから注文が可能になる。13日時点では、会計時にモニターからタッチ操作による確認が必要になるため完全非接触ではないが、2021年春頃を目処に、確認までを手元のスマホで行なえるように改修を進め、完全な非接触サービスを実現する予定。

テーブルに設置されたモニターのQRコードを読み込むことで自分のスマホから注文ができる
「マグロ」と「レモンブリ」を注文
レモンブリは餌にレモンを混ぜて養殖したぶりで、ほのかにレモンの風味が香る

セルフチェック機能は同社独自のサービスで、本来、会計時に店員が目視で確認していた皿の枚数を数える作業を自動化できる。このため、セルフレジ導入により、回転寿司店舗として初めての完全な非対面・非接触化が可能になった。

セルフチェック機能。食べ終わった皿を投入すれば自動的に枚数がカウントされる
回転寿司のレーンにはカメラが設置されており、枚数が正しいかどうかをチェックできるようになっている
現時点では会計終了時に確認としてタッチ操作が必要
会計は入店時に受け取った座席指定チケットをセルフレジのバーコードリーダにかざして行なう

11月17日にオープンする「スマートくらレストラン」1号店の「東村山店」では、当初から非接触対応店舗としての店舗作りを実施。ボックス席の仕切りを強化して感染対策とするほか、テーブル上のレイアウトを変更。調味料などをテーブル下に収納し、注文用の端末をテーブルの上に配置するようにした。従来はセルフチェック用の投入口があったため、端末をテーブル上に置くスペースが無かったという。

新店舗ではテーブル上の調味料などはテーブル下に収納し、代わりに注文用端末が配置される

同社は元々、「セルフレジ」の導入も含め、5年ほどかけて完全非接触店舗を展開予定だったが、新型コロナウイルスの影響により非接触ニーズが高まったことをうけ、当初予定より1年前倒しし、2021年末までに全店舗で対応を目指す。