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モビリティの未来を提案するCES。トヨタの街やAmazonも

Alexaを搭載したウラカン EVO RWD

多くの産業が参加している「CES 2020」だが、自動車系の展示はラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)のNorth Hallに集められている。CESが「家電ショー」だった5年ほど前は、完成車とカーオーディオなどの自動車周辺機器が集められていたが、今年のCESでは、自動車メーカーが出展しているものの、クルマそのものではなく、今後のモビリティのあり方を提案するブースが多い。

別記事で紹介したHyundaiも、空飛ぶタクシー向けのeVTOLなどを展示しているが、ここでは、North Hallの自動車/モビリティ関連の展示を紹介する。

Alexaでガソリン代払いなどAmazonがクルマ対応を強化

Amazonは、CESにあわせて、音声アシスタント「Alexa」など、自動車における同社サービスの対応強化を発表した。同社の自動車関連の展示は、North Hallに集められている。

新たにAlexaを搭載した、ランボールギーニ ウラカンEvo RWDの2020年モデルをNorth Hall入り口付近に展示しているほか、ブース内にはAmazonの配送車として使われるRivianのEV「R1S」「R1T」を展示。RivianもAlexaに対応開始しており、来場者の人気も高い。

Rivian

Alexaの自動車対応の一環として、「Alexa, pay for gas(アレクサ、ガソリン代を支払って)」と話しかけると、ガソリン代を支払ってくれる機能を2020年後半に追加予定。米国内の11,500のExxonとMobilのスタンドで、Amazon PayとAlexaを使ってガソリン代を支払えるようになるが、その紹介も行なわれていた。

未来のモビリティ体験として、AWSやAmazon autoの活用事例も紹介。また、将来展開として、ネットで自動車の購入検討や相談、購入までを一貫して行なうシステムも展示している。

トヨタはWoven Cityをアピール

トヨタの展示の中心は、6日に発表したコネクティッド・シティ「Woven City」。静岡県裾野市に2,000名規模の「実証都市」を生み出すもので、自動運転やMaaS、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム、AIなどを導入・検証する。2021年初頭から着工開始する。

そのWoven Cityのコンセプトムービーを360度覆われたシアター内で流し、トヨタが目指すコネクテッド・シティのあり方を紹介している。また、Woven Cityのミニチュアも展示している。

Woven Cityのミニチュア
MaaS専用次世代電気自動車「e-Palette Concept」なども展示

ホンダや日産も出展

他の自動車メーカーも未来のモビリティなどの展示が中心。ホンダは、完全自動運転が実現された後の「自由運転」を紹介。散歩のように目的地を決めずに走るためのシミュレーターやコンセプトモデルを展示している。

また、生産環境の改善のためのソリューションやデバイスも紹介している。Skelexは、肉体労働時の上半身作業の負荷を軽減するウェアラブルデバイス。頭上作業時にデバイスが腕をアシストし、肩のけがのリスクを低減する。

Skelex

nooneeは、すぐに使える椅子として動作。腰を掛けた状態での作業が可能で、足腰のけがのリスクを低減できる。

noonee
日産は、北米初公開となる「アリア コンセプト」などを展示。
BRYTONの最新EV「M-BYTE