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週末は首都高通行止めに注意 羽田線で6月10日まで

首都高速道路は、5月27日~6月10日までの間、高速1号羽田線を終日通行止めにします。2週間にわたり首都高の一部が通行止めになることで、周辺の道路でも渋滞が予想されています。詳しく見ていきましょう。

高速大師橋の架け替え作業に伴う通行止めで、通行止め区間は、高速神奈川1号横羽線 大師出入口~高速1号羽田線 平和島出入口(上り・下り)、高速1号羽田線 昭和島JCT~高速湾岸線 東海JCT(上り・下り)。出入り口は、上りは大師入口から平和島出口までの出入口、下りは芝浦・勝島入口及び平和島入口から大師出口までの出入口が閉鎖されます。期間は5月27日5時~6月10日5時までです。

通行止め期間中は首都高速道路や通行止め区間周辺の一般道路で激しい渋滞が予想されており、その規模は、年間でも特に渋滞の多い、年末や年度末と同程度です。

通行止め期間中は首都高全般で交通量が増大。通常は19時台にはほぼ収まる渋滞が、22時台まで続くことが予測されています。

通常時の16時~19時台
通行止め時の16時~19時台

最も激しい渋滞ポイントは、生麦JCT→大師出口で、通常、通過に最大30分のところ、最大150分と予測されています。混雑する時間は6時~22時台ごろまでです。次に混雑するのは、美女木JCT→竹橋JCTで、通常最大50分が最大110分。最も混雑する時間帯は16時~19時台です。

通行止め期間中、東京と神奈川を行き来する場合は、迂回路として湾岸線経由での移動が可能です。また、通行止め区間周辺の出入口を利用する場合は、大師出入口、平和島出入口周辺は高速上、一般道ともに渋滞が予想されるため、その他の周辺出入口を利用することが推奨されています。

22時以降から6時までの深夜早朝の時間帯は比較的空いているため、首都高では、クルマでの移動が必要な場合はそうした時間帯を利用するか、日程の変更や公共交通機関の利用を呼びかけています。

スライド架け替えで工期短縮

今回の通行止めは、高速大師橋を新設橋へ掛け替える工事に伴う措置です。高速大師橋は、1968年に開通した東京と神奈川を繋ぐ橋で、1日8万台の交通量があります。交通量の多さと、多摩川への影響を最小限にするため、橋脚の間隔を広く取っていたことから構造的に傷みやすく、これまでに1,200カ所の亀裂が見つかっていました。これらは日々の点検と補修により強度が維持されてきましたが、改めて長期の耐久性と維持管理性を備えた優れた橋脚とするため、工事が行なわれます。

新たな橋は、耐久性が高く、亀裂が発生しにくい構造であるほか、いつでも点検・補修が可能なように、道路の下に維持管理空間(恒久足場)が設置されます。また、現在の構造基準に基づき、幅員も16.5mから18.2mに拡大されます。

橋の架け替え工事は、本来なら長期にわたる工事になりますが、通行止め期間を極力短くするため、さまざまな工夫を行なって、工期を2週間に短縮します。

具体的には、予め架け替え用の橋(長さ約300m)を既存の橋の横に建造しておき、通行止め期間中に既存の橋と入れ替えて時間を短縮します。既存の橋と新しい橋の下には移動用のレールが建造されていて、レールの上をスライドさせることで橋を入れ替え、設置するしくみです。雨天でも作業が行なえるよう防雨施設も備えており、天候による工事への影響も最小限になるようにしています。これらの工夫により2週間での工事完了が可能になります。

橋の下に設置されたレール(出典:首都高速道路)
既存の橋の横に新しい橋となる部分を建造し、スライドさせて差し替える(出典:首都高速道路)
編集部