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ウーファー、ヘッドフォン、マイク……スタジオサウンドで攻めた年【私の2022】

【私の2022】編集部員が2022年に使って気に入ったモノ・サービスなどを紹介します。

ジェネレック 7350A

2020年の夏に引っ越しをして、その年の年末にメインのサウンドシステムを構築しました。DACはそれまで使っていたRMEの「ADI-2 Pro AE」を音楽やテレビ音声(ゲーム・Chromecast)用として引き続き使い、組み合わせるアクティブスピーカーとしてジェネレックの「8330A」を導入しました。「プリメインアンプ」「AVアンプ」などが存在しないスタジオライクなシステムです。

事前にメーカーから借りて親しいモデルの一式をレビューしていたこともあり、サブウーファーも絶対に導入したいと思っていましたが、予算的に一度に買えなかったため、2022年になってからサブウーファーの「7350A」を追加しました。

メインスピーカー同様、「7350A」はSAMシステム対応なので、専用マイクを使い、GLMソフトウェアでメインスピーカーと一緒に音響補正が行なえます。手作業ではかなり難易度の高いサブウーファーの調整を簡単に行なえるのは便利です。設置場所などセッティングを変えてもすぐに再調整できます。調整の結果、メインスピーカーと一体となったように自然なつながりで聞こえるのもポイントで、「サブウーファー=ズンズンうるさい」、という一般的なイメージを覆してくれます。

22Hz~の“完全にコントロールされた重低音域”は、やはり格別です。面白いところでは、人工的なSEを細部まで作り込んでいるゲームで効果が顕著です。例えば「エルデンリング」なら、地下に行く大きな昇降機を起動すると、巨大な石臼でもまわしているかのようなゴロゴロ、ゴゴゴゴという地響きのような音が鳴ります。こんな音、いったいどれだけの人が知覚できているのだろうか? サブウーファーがないと誰も気が付かないのではないか? と感じることもしばしば。

私だけが知っている重低音域に隠された音……というのは言い過ぎですが、隠されたメッセージを見つけたかのような嬉しさがあります。もちろんこれらはヘッドフォンなら再生できる周波数帯ですが、スピーカーだと腹やスネ毛がブルブル震えますから、より実体験に近い感覚になります。

ベイヤーダイナミック DT 700 PRO X

ベイヤーダイナミックの密閉型モニターヘッドホンです。試聴できる場所が少ないようで、気になっているけど、いまいちよく分からないという人も多いようです。「DT xxx PRO X」は2021年からスタートした新しいシリーズで、DT 1770 PROなどプロ・スタジオ向けのフラッグシップシリーズのひとつ下にあるラインです。インピーダンスがスタジオ向けと違って48Ωと比較的低いので機材を選ばず鳴らせます。価格もひとまわり安いですが、音のバランスは上位モデルを継承しており、安心して任せられます。

着け心地が非常に優秀で、長時間の利用でも快適です。私はそれまで密閉型ヘッドフォンは耳の上に乗せるオンイヤー型しか持っていなかったので、長時間利用できるものとして選びました。なぜ長時間なのかといえば、選挙期間中、近所(駅前)の街頭演説が在宅勤務中の筆者宅を直撃するため防衛策として導入したからです。

その後、普段は下記のマイクと組み合わせて(開放型ヘッドフォンだとマイクが音を拾ってしまうので密閉型にする必要があります)ビデオ会議で使っています。イヤーパッドやヘッドバンドのパッドの分解方法も解説されているなど、プロや、宅録や配信者などのセミプロ向けとして徹底的に仕様が磨かれており、総合的な満足度も非常に高いです。

ベイヤーダイナミック TG-V70D

非常に広い周波数帯域に対応し、反応が良く、繊細に音を収録できるというボーカル用マイクです。コンデンサーマイクのような特徴ですが、ダイナミックマイクです。コンデンサーマイクのレベルの湿度管理が不要で、耐久性も高いです。防湿庫があるので、結局そこに保存していますが……。

ビデオ会議ではそれまでマイク付きヘッドフォン(放送用ヘッドセット)を使っていたのですが、密閉型ヘッドフォンも入手したので、なんか据え置きのマイクが使いたいなと思って買いました。以来、ずっとビデオ会議で使っています。マイクを固定するマイクスタンドも買いました。

以下は本誌記事でも紹介しているアイテムです。

ソーダストリーム TERRA

500mlサイズのボトル2本での運用で安定しています。夏場は1日2本~3本、冬場は1日1本のペースでの消費で落ち着いています。ガスシリンダーを2本体制にして、片方を好みのタイミングでホームセンターに持ち込み交換するというサイクルにも慣れました。夏場は1か月に1回ぐらいの頻度での交換でした。

BOOX Poke4 Lite

取材に出かける際の電車移動で読んだり、寝る前にベッドで読んだりと、とにかく活躍しています。軽量で文庫本サイズで、閲覧は小説オンリーという割り切った運用になるのも清々しくて気に入っています。レビュー時からソフトウェアが更新され、スマートフォンのような画面下部の3つのボタンによるナビゲーションも可能になりました。

Keychron Q6

常にキーボードを叩く仕事なので、毎日毎時毎分、快適さを実感しています。音とか打鍵感、底打ち時の感触も含めて究極に突き詰められており、作った人のこだわりやキーボード愛が感じられる製品です。Qシリーズは下側ケースが金属塊になっており、ものすごい重量(2.5kg)になるので万人向けではないですが、Qシリーズよりは軽量なKシリーズあたりは広くおすすめできます。半年近く使っていますが「Gateron G Pro」の赤軸は全く問題なく動いています。

G-SHOCK GA-B2100

それまでより薄型で、分かりやすいアナログ針、シンプルなデザインなどが人気で売れまくっていた「GA-2100」が、待望のソーラー発電+Bluetooth時刻修正になったモデルです。長期間放置した後のペアリングのやり直しも、時計側は左下のボタンを長押しするだけと簡単。カシオの公式オンラインストアでは年間の販売ランキングで1位だったとか。現在たったひとつの不満は、曜日と日付を同時に表示できないことでしょうか。お気に入りなので、近所にちょっと出かけるぐらいの簡単な用事のときに「とりあえずこれでええか」とサッと手に取ってしまいます。

ニーチェアエックス 80

あまりにも毎日使うので、折りたたむことを止めてほぼ常設イスになってしまっています。立ち上がってガッツポーズするとかの、白熱するワールドカップの観戦でも大活躍でした。

Wi-Fi式電波時計用リピータ P18-NTPWR

電波を受信しづらい環境の電波時計(置き時計、掛け時計など)に対し、電波を届ける機器です。中継ではなく生成して電波リピーターのように振る舞います。これを設置したことで、電波時計を自由な場所に設置できるようになりました。我が家は室内にコンクリートの壁はないので、壁掛け時計のほかに、トイレの中の壁に付けた電波時計も電波を受信しています。