トピック
PCでの確定申告、カードリーダー不要になったので試してみた
2022年2月25日 08:15
PCで確定申告をする場合、マイナンバーカードで本人認証を行なうためには、これまでICカードリーダーが必要でした。しかし、2022年から新たに、ICカードリーダー不要で本人認証が可能になり、より利便性が高まっています。PCでの認証はアプリ「マイナポータル」がインストールされたスマートフォンがあれば簡単に行なえるようになりました。
筆者はこれまでPCで確定申告の際にICカードリーダーを使っていました。しかし、筆者が所持するICカードリーダーはLED表示がないシンプルな仕様で、あまり使い勝手がよくありませんでした。PC側にステータスが出るわけでもないので、「今、ICカードリーダーが正常に動いているのか」確認する方法がありませんでした。もちろん慣れれば「そういうもの」として使えますが、初めて使った時には、本当にこれでいいのか少々戸惑いました。
以前記事にしたとおり、筆者はマイナンバーカードの暗証番号がロックされるという事態に遭遇したことがあります。自分で入力ミスをしたわけではなく、何の前触れもなく唐突にロックされるという恐ろしい状態なのですが、この症状に遭遇したとき、LEDをはじめとしたステータス表示がICカードリーダーにないため、「ICカードリーダーは正常に動いているのか」を確認することができませんでした。自分がどこかで3回以上ミスをしたのか、それともICカードリーダーに何らかの不具合があるのか、判断がつきません。このときは結局、役場に行って暗証番号を再設定することで解決しました。
この問題はLEDがあったからといって解決するわけでもありませんが、せめて動作を確認できるLED付きのICカードリーダーを購入し直そうと思っていたところ、2022年からカードリーダー不要で認証が可能になることを知り購入を思いとどまりました。そもそもICカードリーダーを使わない手順のほうがシンプルでわかりやすいです。
スマホがあれば本人確認可能に
これまで、スマホやタブレットによる確定申告ではスマホでマイナンバーカードを読み取ることで本人確認が可能でした。PCで確定申告をする場合にはICカードリーダーが必須だったのですが、今年からICカードリーダーの代りにスマホを使えるようになりました。
ICカードリーダーで本人確認を行なうにはPCのブラウザに拡張機能を追加するなどの設定が必要でしたが、スマホを使用したログインでは、スマホにマイナポータルアプリがインストールされていれば他の準備は必要ありません。マイナポータルアプリからQRコードの読み取り機能を呼び出し、PCに表示されたQRコードを読み取ることでマイナンバーカードの認証が行なえます。
また、スマートフォン自体もマイナンバーカードの読み込みに対応している必要があります。iPhoneの場合は、iOS 13.1以上がインストールされたiPhone 7以降の機種で読み取り可能です。Android端末は合計340機種が対応しており、マイナポータルのホームページで確認できます。
実際の手順は、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」から「作業開始」をクリックすると、新たに「マイナンバーカード方式(2次元バーコード)」という項目が設置されていますので、こちらをクリックします。あとは手順通りに進めれば本人確認用のQRコードが表示されるのでスマホで読み取り、確定申告書の作成を開始できます。
ICカードリーダーが不要になったことで、これまでよりもシンプルに本人確認が可能になりました。これからPCで確定申告をしようという人は、カードリーダーを別途購入する必要がないのはもちろん、これまでICカードリーダーを使っていたという人にも、スマホでの認証ならスマホ上でマイナンバーカードの読み取り状況を確認できるためわかりやすく、トラブルにも対応しやすくオススメです。