レビュー
調湿パネルをDIY! 「エコカラット セルフ」でワンランク上の佇まいに
2022年10月4日 08:20
筆者はふだん家電ライターとして、家電にまつわる情報を取材したり、記事を執筆したりしています。特にこのコロナ禍は空調家電に関連して、室内の空気がいかに暮らしの質や健康に影響するか学ぶ機会を多く得ました。そして室内環境を整えるために空調家電を取り入れることも大事ですが、そのベースとして、家そのものの機能にも目を向けることも重要だと実感したのです。
そこで思い切って取り入れることにしたのが、住宅設備機器・建材メーカーLIXIL (リクシル)の機能性壁材「エコカラット」。一見おしゃれな石調の壁材ですが、無数の小さな孔が空いており、調湿や脱臭、有害物質の低減効果がある機能を備えている壁材です。これを業者さんに依頼し、リビングの壁全面に施工しました。
その結果は、想像以上の満足感! まずリビングが、カフェやレストランのようにおしゃれになりました。さらに室内のニオイも大幅に軽減。夜、焼き肉をしても、翌朝それを忘れてしまうほどニオイを感じません(個人差やホットプレートの性能もあるかもしれませんが)。わが家では犬を飼っているので、そのニオイ対策にもなりそうです。
素人でも簡単に設置できる「エコカラット セルフ」が登場!
費用はそれなりにかかりましたが、設置して本当によかった……としみじみ思っていた矢先、なんとLIXILから、自分で簡単に取り付けできる「エコカラット セルフ」なるものが誕生するという話題が飛び込んできました。
自分で簡単に? なら、ほかの場所にも取り付けたい! でもエコカラットとどう違うんだろう?
そこでLIXIL広報の岡本悠佳さんにお聞きしたところ、「機能自体はほとんど変わらない」とのこと。一方で、エコカラット セルフはパネルにマグネットがついているため、あらかじめ壁に貼り付けたベースシートに磁力で簡単に取り付けられるのが特徴だと言います。
ちなみにエコカラットは石材風の壁材が多いのに対し、エコカラット セルフはアート調デザインが多く、どちらかというと絵画を飾る感覚で設置できます。
またマグネット式ゆえ「気分に合わせて、別のデザイン(同サイズ)に入れ替えることができるのも、通常のエコカラットとの違い」と岡本さん。確かに、一度接着剤で貼り付けてしまったら、砕かないと剥がせませんが、マグネットなら簡単に着脱できます。
デザインバリエーションは16種類あり、それぞれ縦長タイプと正方形タイプが用意されています。価格はいずれも39,600円(送料込)。ラインナップを見た瞬間、縦長タイプを玄関に設置したいと思いました。玄関は湿気やニオイが溜まりやすい場所だし、これだけ大きなアートが玄関にあったら、お客様の目を引きそうです。
主な作業はベースシートを壁に取り付けるだけ
デザインは気になるものが3つあり、悩みに悩みましたが、家族と話し合った結果、Flowerシリーズに決めました。さっそくチャレンジ!
まずは取扱説明書や公式の取り付け動画を見て手順を確認したところ、工程は3つのみでした。
- エコカラットの取り付け範囲をマスキングテープで囲む
- ベースシートをタッカーで取り付ける
- エコカラットパネルを取り付ける
これは簡単! DIY初心者の私でも一人でできそうです。ちなみに私が自分で用意した道具は、マスキングテープ、メジャー、タッカーです。
まずはマスキングテープで、貼り付け位置をマーキング。水平器がなかったので、水平・垂直が狂わないよう何度も測りながら、ぐるりとマーキングしました。
続いて、この枠内にベースシートをタッカーで打ちつけていきます。タッカーを使うのは今回が初めて。付属していた「タッカー斜め打ち治具」とはなんぞや、と思いつつ、説明書の指示通りに組み立て、タッカーに巻き付けました。どうやらこれを取り付けると、適切な角度でタッカーが打てるらしいです。
これを使って、ベースシートを壁に打ち付けていくわけですが、筆者にとってはここが一番苦労したポイントです。まずタッカーを打つにはけっこう力がいることを初めて知りました(笑)。それも斜めなので力加減も難しい。
さらにタッカーを打つ位置も、ベースシートの四隅は端から20mmずつ離れた場所、それぞれのシートの間隔は10mm程度開けるなどの細かい指定があります。なので、先にベースシートにタッカー位置に印をつけ、ベースシートをマスキングテープで仮留めしてからタッカーを打ちました。
素人が取り付けたとは思えない仕上がりに
それにしてもこのベースシート、見た目も触った感じも、ただの厚紙のようにしか思えません。これに本当にくっつくのだろうか……と半信半疑でエコカラットのパネルを貼り付けてみると……気持ちいいほどにピタッとくっつきました!
縦長タイプは高さが1,212mmあるので、けっこうインパクトがあります。
マグネットなので、多少ずれてもじわりじわりとずらし、適切な位置に調整可能。こんな感じで残りのエコカラットもあっという間に取り付け終わりました。作業時間は、トータルで1時間強。DIY経験といえば家具の組み立て程度の筆者でも、1人で完成させることができました。
何より玄関の雰囲気が格上げされたのが嬉しい。真っ白で少し寂しかった玄関に文字通り、花を添えてくれました。
先に施工したリビングのエコカラットの話をすると、多くの人から「素敵」「自分も検討したことがある」という声をいただきました。その一方で、ハードルが高く感じ、断念した人も少なくないようです。
その点、エコカラット セルフなら自分で簡単に設置でき、好みや気分に合わせて別のデザインに模様替えも可能です。壁にタッカーの穴は空くものの、場合によっては取り外しもできます。
筆者も一段落したら、今度は寝室に正方形タイプを設置しようと目論んでいます。