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東芝未来科学館、一般公開終了へ 本社移転に伴い機能見直し

スマートコミュニティセンター(2014年当時のイメージ)

東芝は、同社の歴史や製品の一号機、先端技術等を展示している「東芝未来科学館」について、一般向けの公開を6月29日をもって終了する。

東芝未来科学館は、1961年11月に同社小向事業所内(神奈川県川崎市幸区小向東芝町)に「東芝科学館」として開設。その後、2014年1月に川崎本社(スマートコミュニティセンター)(同区堀川町)の開所に合わせて同センター内に移転し、現名称に変更した。

現在の東芝未来科学館は、「(1)先端科学技術・事業の情報発信」「(2)産業遺産の保存・歴史の伝承」「(3)科学技術教育・啓発活動の推進」の3つの役割(機能)を担い、一般や、事業者、パートナー、従業員等に開放。常設展示紹介や館内イベント等を実施してきた。

しかし、同社グループの事業ポートフォリオがBtoCからBtoBへ移行していることに伴い、東芝未来科学館のあり方を改めて検証。それぞれの機能について見直すことになった。

「先端科学技術・事業の情報発信」機能については、一般向けの公開を終了。同社事業の顧客やパートナー向けの対応を前提とし、2024年2月に開所した研究開発新棟「イノベーション・パレット」(川崎市幸区小向東芝町)で今後も継続する。

「産業遺産の保存・歴史の伝承」機能についても一般向けの公開を終了し、東芝未来科学館内で機能を継続する。

「科学技術教育・啓発活動の推進」機能については、CSR活動の一環として東芝未来科学館で「川崎さいわい少年少女発明クラブ」は継続するが、館内イベント、サイエンスショー、オンラインイベント等は終了とする。

東芝は、5月16日付けでコーポレートスタッフ部門と、事業部の連携強化に向けた本社機能の移転を発表。2025年度上期中に、東京都港区にある浜松町本社を、神奈川県川崎市の川崎本社(スマートコミュニティセンター)を中心とした川崎地区に移転・集約する。これにより同日発表した「東芝再興計画」の達成を目指す。