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TikTok、AI生成コンテンツに自動でラベル付けを開始

TikTokは9日、AIに関する透明性とリテラシー向上に取り組むと発表した。AI生成コンテンツ(AIGC)に対して自動でラベル付けを開始するほか、C2PAと連携し、「コンテンツクレデンシャル」機能を動画プラットフォームとして初めて実装する。

AI生成コンテンツが他のプラットフォームからTikTokにアップロードされた際に、自動的にラベル付けを行なう。そのため、コンテンツの出所と信頼性に関する標準化団体「C2PA」と連携し、C2PAの「コンテンツクレデンシャル(Content Credentials)」機能を採用した。

Tiktokでは、2023年からTikTokの「AIエフェクト」を使用したAI生成コンテンツにラベルを付けており、クリエイターにもAI生成時にはラベル付けすることを義務付け。簡単にラベル付できるように専用ツールを3,700万人のクリエーターに提供している。

今回、C2PAの「コンテンツクレデンシャル」機能を導入し、他のプラットフォームで作成されたAI生成コンテンツにも自動的にラベル付けを実施。コンテンツクレデンシャルでは、コンテンツに「メタデータ」を付加し、AI生成コンテンツを認識し、ラベル付けできる。9日からTikTokの画像と動画コンテンツに対して適用され、近日中に音声のみのコンテンツにも適用される。

また今後数カ月で、TikTokのコンテンツにもダウンロードした際に「コンテンツクレデンシャル」を付与する。つまり、C2PAの認証ツールを使い、TikTokで作成されたAI生成コンテンツを特定し、コンテンツがいつ、どこで、どのように作成・編集されたかを確認できるようにする。

C2PAは、Adobeなどが主導し、2021年に設立。ソニーやGoogle、Intel、AWS。Microsoftなどが参画しており、C2PAによる来歴記録はAdobeの主要ツールやソニーやニコンのカメラなどでサポート。OpenAIがChatGPTとDALL・E3で作成・編集された画像にC2PAのメタデータを追加しているほか、Metaなどもサポートしているなど、大手プラットフォームでの支持を高めている。

TikTokは、C2PAのコンテンツクレデンシャルを採用した初の動画プラットフォームとなったが、他のプラットフォームでも対応が増えることで、より多くのコンテンツにラベルを付けられるようになる。

TikTokでは、AI生成コンテンツや誤情報について学べる教材も公開。加えて、AI生成コンテンツや誤情報を識別し、論理的に理解することを支援するためのメディアリテラシーキャンペーンにも取り組む。