ニュース

インテルが表参道で「AI PC」をアピールする理由 AIとひらめき

インテルは、AI PCを体験できるイベント「AI PC Garden Powered by インテル Core Ultraプロセッサー」を、3月30日・31日に東京 表参道で開催する。同社CPUを搭載したAI PCの体験とともにカフェスペースやAI PCが実現する世界観を動画やイラストで紹介するイベントで参加は無料。開催時間は11時~19時。

インテルでは、CPU「Core Ultra プロセッサー」を搭載した各社PCを、「AI PC」というキーワードで積極展開。2025年までに1億台のパソコンに搭載することを目指している。多くのPCメーカーが導入し、アプリ側の対応も進んでいるが、ビジネスやプロフェッショナルの世界以外でも、AIの活用シーンは広がっている。今回のイベントは、そうしたAI PCの可能性をアピールする場となっている。

「新しいインスピレーションをAI PCが創出する特別な空間」をコンセプトに、インテルのCore Ultraプロセッサーを搭載した各社のAI PCの体験コーナーを用意。PCを触りながら、AI対応のアプリを試せるほか、AI PCが実現する世界観を表現した動画やイラストを展開する。イラストはSIBATO氏、動画はaddgroove代表取締役で映像監督の神宮司秀将氏が手掛けたもので、入場してすぐに体験できる。

展示用の什器や会場全体はフラワーで装飾され、フラワーデザイナーの楠木誠悟氏が担当。会場でアンケートに答えた人には、楠木氏監修のミニブーケをプレゼントする。また来場者にはオリジナルのラテアートをプレゼントするほか、イベント会場の写真を指定のハッシュタグをつけてX(Twitter)に投稿すると、抽選で1名にAI PCが当たるプレゼントキャンペーンも展開する。

会場は明治神宮前駅すぐの「Cafe’ STUDIO」。所在地は東京都渋谷区神宮前4-31-10 YMスクエア原宿1階。

会場の「YMスクエア原宿」
Cafe’ STUDIOは1階

手元でAIが動く自由 AIに求められる直感

29日には、報道関係者向けの事前公開も実施した。インテル 執行役員 マーケティング本部 本部長の上野晶子氏は、「AI PCは、手元で使えるAI。多くの生成AIはクラウドで実現されてきたが、手元でAIが動くという自由。選択の自由がAI PCの特徴だと思っている」と言及し、多くのメーカーからAI PCのが発売されている状況を説明する。

また、イベント名を「AI PC Garden」と題した理由については、「プロセッサーができて、PCもできたが、アプリケーションが足りない。ハードウェアメーカーだけでなく、デベロッパーのアプリケーションがあって初めて花開く」と言及。AI PCが普通になった未来についての動画やイラストを体験できる場所として、AI PC Gardenを用意したという。また会場に展示した作品の多くでもAI PCが活用されている。

イベントでは、世代・トレンド評論家の牛窪 恵氏によるプレゼンテーションと上野氏との対談も実施。牛窪氏は、世代による価値観の違いや草食系・ゆとり世代・Z世代の違いなどを紹介するとともに、若い世代ほど生成AIへの興味が高いと説明。また、40代以上が生成AIを「仕事のため」と考えるのに、Z世代(~25歳)、Y世代(25~39歳)や「面白いコンテンツを生み出すもの」と捉えていると言及。「知識を知る」、「対話相手になる」などデジタルネイティブならではの使い方や意識の違いがあるという。

牛窪氏は、Z世代の特徴として触れられる「タイパ」についても単に「時短」「生産性向上」だけでなく、AIとの分業や空いた時間を「ひらめき」「直感」を活かしていく方向に進む、と予測。一例として、履歴書を書くときにAIとの対話により、結果として自分の気づいていない特徴を知るという若者がいることから、動画を作るときなど、クリエイティビティに対して一緒に協業して、ひらめきを促すものがこれから求められるAIではないか、と語った。

インテル マーケティング本部 上野晶子 本部長(左)と世代・トレンド評論家の牛窪 恵氏(右)