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議事録作成時間が8割減 「オートメモ」に要約機能
2024年3月19日 18:17
ソースネクストは文字起こしAI「AutoMemo(オートメモ)」に、要約機能(β版)を3月19日に追加した。文字起こしが完了したデータを、AIが自動で要約してくれる。
オートメモは、Webブラウザからアクセスして使える文字起こしAI。録音した音声を自動でテキスト化できるほか、クラウド上に無制限に保存でき、編集と共有ができる。料金プランとしては、月1時間まで無料の「お試しプラン」、30時間/月の「月額プラン」(1,480円/月)、および「年額プラン」(12,800円/年)がある。
ブラウザはWindowsがEdgeとChrome、MacがSafariとChromeに対応する。またWebブラウザのほか、「オートメモS」(19,800円)、「オートメモR」(13,860円)といったAIボイスレコーダーやスマホアプリでも利用できる。
要約機能は、文字起こし完了後に「要約」ボタンを押すだけで要約を作成。議事録の作成にかかわる一連の作業がすべてオートメモで完結するとしている。
GPT-4搭載で、要点を押さえたアウトプットができる点が特徴。全体の要約と話者ごとの要約をまとめて出力する。全体の要約は会議の内容をすぐに理解できる構造とするため、【要約】【決定事項】【共有事項】の要素に分けて表示する。
話者ごとの要約については、全体の要約よりもさらに詳しい内容を表示。議論の中で誰が何を発言したかが分かるので、議論内容の確認に役立つとしている。会議の前半と後半で意見や考えが変わっていくケースもあるが、誰の意見が変わったかも見て取れるという。
文字起こしの精度については、ソースネクストによる検証において正解率98.9%だったという。さらに同社は、実際の生の会議、およびあらかじめ作ったモデル音声による、他社の文字起こしサービスとの精度比較を行なった。
その結果についてソースネクストの辻正鷹氏は、ノイズがあったり途中から別の人が話に割り込んできたりすることもある生の会議の比較における、オートメモの精度が高い点をアピールした。
文字起こしにはOpenAIの音声認識モデル「Whisper」を一部で採用。ただし、Whisper以外の様々な技術の積み重ねを経て高精度な文字起こしを可能としている。
またAI要約の開発においては生成AIを利用しているが、要約用プロンプトによりAIが要約、その結果を評価し、さらに評価が高くなるようにAIがプロンプトを改善して、改めて要約させるということを繰り返したという。こういった、プロンプト自体をAIに改善させる仕組みにより、要約機能を製品レベルに高めていった。
1時間の会議の議事録・発言録作成にかかる時間は、人力で行なった場合は120分が目安になるという。これに対してオートメモの場合は25分で完了し、80%の時短となる。さらにオートメモが文字起こしを行なっている25分間は人の作業を伴わないため、作業効率としては数字以上の効果が期待できるとする。
要約機能の利用は、月額/年額プラン利用者は5月の更新分まで月5回まで、お試しプラン利用者は月1回まで可能。法人専用プランは対象外。β版の要約トライアルとして実施するもので、6月以降の利用については有料化も含めて検討する。
オートメモでは今後の新機能として、4月にファイルアップロードに対応する予定。他のボイスレコーダーやスマホで録音した音声ファイルをアップロードすることで、文字起こしや要約ができるようになる。
要約機能では、要約、決定事項、共有事項に加えて、「ToDoリスト」を近日中にリリース予定。