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Adobe Firefly「商用利用」に対応 Photoshopやイラレの生成AIも正式版に

Adobe Firefly web版

アドビは13日、AIによるクリエイティブな表現を実現するWebアプリとして「Adobe Firefly」web版を発表した。約6カ月間のベータ版の提供を経て、Fireflyの機能は、Adobe Creative Cloud、Adobe Express、Adobe Experience Cloudの新たなワークフローに統合され、商用利用が可能となった。

Fireflyは、画像生成、テキスト効果、ベクター用の生成AIモデルを基盤とし、日本語を含む100以上の言語のテキストプロンプトをサポートし、商用利用もできるよう設計されている。

Fireflyが正式版となったことで、Adobe Expressの生成AI機能もベータ運用を終了。「テキストから画像生成」や「テキスト効果」といったFireflyで生成したコンテンツを、商用利用できるようになった。

さらに、Adobe Photoshopの「生成塗りつぶし」と「生成拡張」、Illustratorの「生成再配色」もベータ版を終了。Adobe Creative Cloudにネイティブ統合される。

Photoshopの「生成塗りつぶし」
Illustratorの「生成再配色」

13日からは、Adobe Creative Cloudのコンプリートプランと一部の単体プランに、Adobe Firefly web版とAdobe Expressのプレミアムプラン(有料)が含まれる。

なお、Firefly正式版のスタートにあわせて、コンテンツ生成に使用できる「生成クレジット」(月単位)が割り当てられる。契約者は毎月生成クレジットの範囲内で、Fireflyによる生成AIコンテンツを作成可能となり、クレジット以上の利用については追加費用が必要となる。

アドビは今後も、写真、デザイン、ビデオ、3Dなど、多くのAdobe Creative Cloud製品やワークフローにAdobe Firefly機能を搭載していく方針。

firefly

さらに、Adobe Expressエンタープライズ版を含むAdobe Fireflyエンタープライズ版も一般提供開始し、生成AI機能が追加される。また、生成AIの活用によりコンテンツの企画から制作、配信までのすべてを統合した新たなソリューション「Adobe GenStudio」も開始する。

なお、Adobe Fireflyで生成したコンテンツには「コンテンツクレデンシャル」が自動的に付与され、コンテンツの名前、日付、作成に使われたツールなどの情報、加えられた編集の内容を示し、デジタルコンテンツの「成分表示ラベル」の役割を果たす。