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マイナンバーカード、エンタメに活用 転売防止や酒の年齢確認

デジタル庁と、ぴあ、ドリームインキュベータは、エンタメ領域でのマイナンバーカード利活用に関する実証実験を開始する。ライブ会場の特設エリア入場や、酒類販売の年齢確認、チケット不正転売抑止などにマイナンバーカードを活用していく。

主な実験内容は以下の3点。

  • 特設エリアへの入場時の活用
  • 酒類等提供時の年齢確認に活用
  • チケット不正転売防止への活用

特設エリアと酒類提供については、ぴあが9月30日、10月1日に東京江東区で開催する「PIA MUSIC COMPLEX 2023」などで実証。また、酒類提供の年齢確認は、ドリームインキュベータが9月16日に福島県南相馬市で開催する「Surf in MUSIC」などで展開する。

PIA MUSIC COMPLEX 2023における特設エリアへの入場時活用は、チケットの購入時と会場の入場時にマイナンバーカードで本人確認し、特設エリアでの利用対象者を識別する。エリア入場時に都度マイナンバーカードを提示するのではなく、会場に最初に入場する際にマイナンバーカードをかざして本人確認し、「特設エリア入場可」を示すリストバンドを配布するという運用が予定されている。

酒類提供の年齢確認は、マイナンバーカードを活用することで確実かつ効率的な酒類提供を実現するもの。ぴあのフェスでは、入場時に20歳以上を確認すると手の甲などにスタンプを押印。酒類提供側はスタンプにより年齢確認を行なう。

Surf in Musicにおいては、チケット購入後にマイナンバーカードで年齢確認し、チケット情報と紐付け。会場入場時に電子チケットで年齢確認して酒類提供可を示すリストバンドを配布する。

チケット不正転売防止については、現在契約候補者と調整中。転売時にマイナンバーカードで本人確認することで不正転売防止を図る。

体調良や急な予定変更などで、手持ちのチケットを第三者に転売するための公式2次流通サイトを整備。公式2次流通サイトで転売する際、転売者と購入者の双方について、マイナンバーカードによる本人確認を求めるほか、購入者の会場入場時にも、2次流通チケットを持つ人を別レーンに並ばせて、マイナンバーカードによる本人確認を求める。

これにより、「一人一枚」しかチケット転売ができなくなるため、1次販売の際に偽名や複数アカウントによる複数枚購入を防ぎ、転売行為を防止する。また、転売チケット購入者に対して会場入場時にマイナンバーカードによる本人確認を行なうため、一次販売チケットを正規に購入した人と、正規の二次流通チケット購入者以外の入場を禁止できる。この施策はある事業者とすすめているが、現在調整中のため事業者名は非公表。年末近くのイベントでの利用を想定しているという。

また、スポーツ競技の参加における事故リスクの同意取得や、登山時の「登山届」の管理業務等にも活用していく方針。

マイナンバーカードの申請枚数は8,900万枚を超え、交付枚数も人口の70%を超えた。今後の普及拡大のために「利用シーンの拡大」に向けた取り組みの一つで、民間でも利用シーンを拡大する狙い。

今回の実証実験においても、マイナンバーカードを使ったエリア確認が実用的か、リストバンドを使った運用に問題はないかなどのデータを取得しながら、課題を抽出していく。デジタル庁では、実証記事成果を今年度内に取りまとめ、今後のマイナンバーカードのエンタメ分野活用などに活かす方針。

左からドリームインキュベータ三宅孝之社長、ぴあ 東出隆幸取締役、河野太郎デジタル大臣、大串正 デジタル副大臣