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悪質なファクタリングを防ぐ 自主ガイドライン策定で業界団体

悪質なファクタリングなどを防ぐための業界団体として、オンライン型ファクタリング協会(OFA)が10月31日に設立され、東京都の補助事業の対象団体として選定された。

ファクタリングは、売掛債権をファクタリング事業者に売却することで資金を調達する手段。資金繰りに悩む中小事業者にとって有用なもので、特にコロナ禍では小規模法人や個人事業主が打撃を受けたことから、融資以外の資金調達手段としてオンライン型ファクタリングが注目された。

今後、金融機関借入の補完的な資金調達手段として、利用の増加が期待されている一方で、ファクタリングに関する業法がないこともあり、参入が容易で事業者が乱立。威迫的な取り立て行為を行なう事業者や、ファクタリングを装う闇金事業者が存在するなど多くの課題を抱えている。そのため、サービスの利用者からは「どの事業者が安全かわからない」「ファクタリング全般に怖い印象がある」といった不安の声も出ているという。

OFAでは、利用者が安心できる環境を整備し、ファクタリング市場を健全に発展させるため、業界としてのガイドラインの整備や正しい情報の広報・啓発活動などを進める。これまで任意団体として活動していたが、10月14日に一般社団法人化。同時に、東京都産業労働局の補助事業の対象に業界団体として選定されたことから、自主ガイドラインの策定などを進め、中小企業者が安心して資金調達できる環境の整備を進める。

OFA参加企業は、H.I.F.、OLTA、GMOクリエイターズネットワーク、GMOペイメントゲートウェイ、ペイトナー、マネーフォワードケッサイ、ラボルの7社。