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ヤッホーが“微アル”市場参入。Alc.0.7%「正気のサタン」

ヤッホーブルーイングは、クラフトビールと同じ製法・原材料を採用したアルコール度数0.7%の炭酸飲料“醸造系クラフトドリンク”の新製品として「正気のサタン」を8月2日より東京都内のセブン-イレブン約2,800店舗限定で発売する。公式通販サイト「よなよなの里」では9月上旬以降に販売開始予定。350ml缶で価格は235.44円。

「平日夕食時に、酔わずに心を満たせる、低アルなのにフレーバーフルな醸造系クラフトドリンク」がコンセプトの炭酸飲料。0.7%と低アルコールながら、クラフトビールで最も人気のあるビアスタイル「インディアペールエール(IPA)」の味わいを追求。柑橘系アロマホップと酵母が織りなすシトラスやトロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香りが特長としている。

クラフトビールと同じ製法・原材料を採用しており、通常のクラフトビール製造のプロセスでいかにアルコール度数を抑えることができるかを目標とした。

ビールは酵母による発酵を経て生み出されるが、一般的なビールテイスト飲料は発酵をさせず、原材料や製法の工夫で香味をビールに近づけている。出来上がったビールからアルコールを除去する製法の低アルコール飲料もあるという。

正気のサタンでは、使用する酵母の選定や麦芽・ホップとの理想のバランスにたどり着くまでに、半年間に渡り合計約100通りの実験を実施。最終的に選ばれた酵母はヤッホーブルーイングのビールづくりで使用している「ベルジャンアードネス酵母」で、アルコールを抑えるための短期間の発酵でもビールらしい香りを出すことに成功した。

シトラスやトロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香りには、研究開発で培ったホップのブレンド技術を応用。使用するホップは、パッションフルーツやライチを思わせる香りの「シトラ」や、マンゴーやパパイヤなどトロピカルフルーツのようなすこし甘味のあるフルーティーな香りが特徴の「モザイク」など計7種類を使用。発酵中のビールにホップを添加し香りづけをする手法の「ドライホップ」の工程では、「インドの青鬼」の約2倍のホップを使用し、低アルコールでありながらIPAの華やかな香りを実現した。

また、アルコール度数を抑えるために発酵を短時間で止めると酵母による糖分の分解が足りず、味わいが薄く「水っぽさ」を感じたり、甘味の強い「麦汁感」が出てしまう。そこで小麦やオーツ麦を使用することで「水っぽさ」を減らし、なめらかな味わいを実現した。使用する麦芽量や製造中の温度管理で発酵を厳密に管理することで、甘味の強い「麦汁感」を払拭している。

「正気のサタン」のネーミングでは、0.7%の低アルコールであることを「正気」という言葉で表現。「サタン」は「悪魔的な美味しさ」「やみつき」など、常軌を逸しておいしいときに使われる表現から着想している。