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ドコモが「街あそびAR」本格展開 5年で200か所
2022年7月13日 12:23
NTTドコモは、スマートフォンでデジタルと現実世界が融合した世界を体験できる街遊びARサービス「XR City」を7月14日10時から開始する。オリジナルコンテンツのほかセガのソニックや白猫プロジェクトなどとのコラボコンテンツも用意する。エリアは新宿中央公園や埼玉県庁、名古屋の久屋大通など東名阪の7エリアでサービスを開始、8月には3エリアが追加される。
写真やゲーム、コラボコンテンツ
スマホに無料の「XR City」アプリをダウンロード、対応エリアでスマホをかざすと、その場所に合ったARコンテンツが表示されるサービス。“新感覚街あそびアプリ”と謳う。アプリはドコモ回線ユーザー以外も利用でき、dアカウントで連携する。利用は無料だが、一部有料コンテンツも用意される。
遊び方は幅広く用意される。空間に表示されるARコンテンツと写真・動画撮影ができる「ARフィルター」のほか、リアル脱出ゲームで人気のSCRAPとコラボした「謎解きコンテンツ」、SDGsをテーマにしたコンテンツ、RPG(ロールプレイングゲーム)を体験できるコンテンツ、街歩きをしながらドラマのストーリーを楽しめる「街回遊コンテンツ」、ARでガチャが楽しめるコンテンツ、コロプラの人気ゲーム「白猫プロジェクト NEW WORLD'S」の世界に入りこんだかのような体験ができる期間限定コンテンツ、セガのゲームを題材にした映画「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」(8月19日公開)や、「チェインクロニクル」「ファンタシースターオンライン2」とのタイアップコンテンツなど、さまざまなものが用意される。
サービス開始時点では提供エリアにより遊べるコンテンツが異なっている。例えば埼玉県庁ではバーチャル観光大使や県のマスコットに会えるオリジナルコンテンツが、新宿中央公園では期間限定でリアル脱出ゲームや白猫プロジェクトのコンテンツが提供される。
商業施設や公園など200エリア以上を計画
7月14日10時のサービス開始時点でのXR City提供エリアは、埼玉県庁(埼玉県さいたま市)、新宿中央公園(東京都新宿区)、Hisaya-odori Park(愛知県名古屋市)、HEP FIVE・ナビオ ダイニング・阪急三番街・阪急32番街 空庭Dining(大阪府大阪市)、神戸阪急(兵庫県神戸市)、兵庫県立淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」(兵庫県淡路市)、キャナルシティ博多(福岡県福岡市)の、合計7エリア。
8月には、東京ドームシティ(東京都文京区)、Hareza池袋および周辺地域(東京都豊島区)、三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY(千葉県船橋市)が追加され、合計10エリアになる予定。
さらに、2023年3月までに合計15エリア、2027年3月までに合計200エリア以上への拡大を計画している。
このほか自社保有施設にXR Cityを展開したいと希望する事業者向けに、プラットフォームサービス「XR City Platform」も提供する。採用する事業者は簡単にARコンテンツを配置して集客や回遊、マーケティングに利用でき、ドコモがワンストップで対応する。
グラススタンダードの時代に向けて
XR Cityはすでに東京・新宿や大阪・梅田で実証実験を行ない、得られた知見をもとに提供される。コンテンツは人が集まりすぎることにも配慮した配置や内容になるという。今後はドコモのほかのサービスとの連携も強化し、クーポンやNFTコンテンツの提供といったことも検討する。
また将来的にはグラス型デバイスへの対応も予定し、日常的に使用されるサービスを目指す。ドコモでは、スマートグラスを常時使うような“グラススタンダード”の時代が来ると予想。そこに向けたサービスがXR Cityと位置づけており、「グラススタンダードの時代の前に拡充しておきたい」(NTTドコモ スマートライフカンパニー XR推進室 担当部長の岩崎正典氏)と、時代に先駆けたサービスとして提供していく。