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Internet Explorer、まもなくサポート終了

マイクロソフトは、かねてからの予告どおり、Internet Explorer(IE)のサポートを6月16日(日本時間)に終了します。IEは、Windows用のWebブラウザとして長年利用されていましたが、マイクロソフトはその後継としてMicrosoft Edgeを用意しており、これまでもIEからの移行を促してきました。

今回の措置によってWindows 10では、「Microsoft Edge」が正式にIEの後継ブラウザとなります。なお、最新OSであるWindows 11には、最初からMicrosoft Edgeが標準ブラウザとして搭載されており、IEは搭載されていません。

サポート終了後は、段階的にMicrosoft Edgeへの移行措置が行なわれます。具体的には、IEを起動しようとすると自動的にMicrosoft Edgeが起動するようにリダイレクトされます。これは6月16日以降、数カ月の間に順次行なわれます。全てのWindows 10を搭載したPCに対して一斉に行なわれるわけではありません。

最終的にはWindows Updateの累積更新プログラムによって、IEは完全に無効化されますが、その正確な時期は現在のところ不明です。マイクロソフトによると、この対応は6月16日以降、いつでも適用される可能性がある、としています。

Edgeの「IEモード」は利用可能

しかし、一部のWebサイトではIEでの閲覧を推奨しているものもあります。そうしたサイトはIEサポート終了後は、いきなりIE専用アプリやサイトが利用できなくなるのか、というとそうではありません。IEの起動はできなくなりますが、Microsoft Edgeには、IE専用サイトやアプリと互換性を持つ「Internet Explorerモード(IEモード)」が搭載されており、必要に応じてIE専用アプリなどを利用することができます。このため、IEが完全に無効化された後でも、IEのプログラム自体は消去されません。IEモード等さまざまな機能のために依然として利用されるからです。

ただし、IEモードは、2029年までのサポートが表明されているものの、それ以降はサポートされない可能性があるため注意が必要です。

また、企業内でIEを使っていた場合は少し事情が異なります。組織の環境や方針などにより、IEモードが利用できないよう設定されている場合があるからです。組織内でIE専用サイトやアプリを使う必要がある場合、情報システム担当者にIEモードが利用可能かどうか確認しておいたほうがよいでしょう。

いずれにしろ、6月16日以降は、IEがサポート対象外のブラウザとなります。特にIEを使う必要がない場合は、他のブラウザに移行するようにしましょう。