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咀嚼計とガムで噛む動作を可視化。シャープ・ロッテなど

シャープは、「よく噛む」ことを習慣化することを目的とした福岡市の「bitescanとガムを活用した咀嚼力アッププロジェクト」に、ロッテ、新潟大学、九州大学とともに参画。シャープの咀嚼計「bitescan(バイトスキャン)」を活用し、咀嚼に関するさまざまなデータを計測・分析することで、咀嚼行動の「見える化」を図る。

一般的に、ゆっくり噛んで食べることは、肥満の予防など、身体の健康維持にとって重要と言われているが、咀嚼行動を把握する手段がなく、咀嚼の重要性を日常的に感じる機会はほとんどない。一方、毎日どの程度噛んで食事をしているかを数値化することは、健康維持に向けた行動変容のために重要という。

プロジェクトでは、「bitescan」をモニター10家族に1カ月程度貸し出し、夕食時の噛む回数やテンポ、食事時間といった咀嚼行動を記録してデータを収集・蓄積する。bitescanは、1台のスマートフォンで同時に複数人の咀嚼を計測できるモデルで、家族で食事をする際に全員の噛む回数をリアルタイムに表示可能。プロジェクト期間前後には口腔状態測定を実施して、総合的に咀嚼に関する行動・意識の変化を分析するほか、期間中は噛むことを意識するツールとしてキシリトール配合のガムを継続して噛んでもらう。

プロジェクトは、福岡市などが推進する「オーラルケア28(にいはち)プロジェクト」の一環として実施されるもので、福岡市においてモニター家族を募集している。

bitescanは、シャープが開発したウェアラブルタイプの咀嚼計。耳にかけて「噛む」回数やテンポ、食事時間、姿勢などを測定し可視化することが可能。耳裏の動きをセンサーで感知し、連動するスマートフォンのアプリでデータを計測する。2018年から法人向けに販売し、大学などの研究機関や食品メーカーなどで利用されている。