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Google ストリートビュー15周年。「タイムマシン」拡大

2022年5月、「Google ストリートビュー」誕生から15年を迎えた。Googleはストリートビュー15周年を記念して、これまでの振り返りのコンテンツを公開し、今後の取組などについても紹介している。

ストリートビューは、「世界の360度の地図を作りたいという」ラリー ペイジ氏の発想からスタート。2007年にサンフランシスコ、ニューヨーク、ラスベガス、マイアミ、デンバーの街並みから開始し、現在は世界の100以上の国や地域をカバーしている。日本のストリートビューは2008年からスタートしている。

ストリートビューの15年

過去15年間で、ストリートビューカーは1,600万km以上(地球を400回以上周回する距離)を走行し、1,700億枚以上の画像を撮影した。撮影には多くのストリートビューカーが必要で、ストリートビューカーには9台のカメラを搭載。あらゆる視点から高解像度の画像を撮影する。これらのカメラはアサーマルレンズを搭載しており、極端な気温の場所でも焦点を変えずに画像を撮影できる。また、独自の画像処理センターと、距離を正確に測定するLIDARセンサーも搭載している。

ストリートビューカー

2012年には、ストリートビューカーが走行できない場所の画像を撮影するため、背負って歩けるトレッカーが登場。トレッカーは、ボート、羊、ラクダ、探検隊、日本では秋田犬などによって運ばれる。

トレッカー
マチュピチュ

ストリートビュー15周年にあわせて、これまでデスクトップでのみ利用可能だった「タイムマシン」機能を、AndroidとiOSに追加。3月24日からは、スマートフォンで場所のストリートビュー画像を表示すると、画面を下から上にスワイプして、2007年以降に公開された過去のストリートビュー画像を表示できるようになった。

それぞれの画像をタップして、その場所の時間による変化を確認できる「デジタル タイムカプセル」として活用可能。ニューヨークのフリーダムタワーなどのランドマークが建設される過程や、国立競技場、福島県の富岡町などの場所が姿を変える様子を確認できる。

ARを使って歩く方向を確認できるライブビューにも対応しており、2021年には、建物内の物体の正確な高度と配置がわかる機能も追加。空港や駅など、ナビゲートしにくい屋内空間でライブビューが利用可能になった。東京では、羽田空港、新宿駅、東京駅、秋葉原UDXモールなどで利用でき、今後も対応地点を拡大していく。

ストリートビュー関連機能では、先日のGoogle I/Oで発表した「Immersive View」など、コンピュータービジョンとAIの進歩による新たな仕組みを追加予定。東京を含むいくつかの都市で、2022年末までにスタートする予定。