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丸の内エリアに「次世代カメラ」 刃物を持つ不審者も検知

三菱地所は、大手町・丸の内・有楽町エリア(以下、丸の内エリア)のカメラ映像を一括で制御・管理できる「次世代カメラシステム」を導入する。

丸の内エリアで三菱地所が所有・運営する約20棟のビルを対象に、従来、ビルごとに実施していたカメラの制御・管理をエリア全域で一括(最大4万台接続可能)して行なう。2021年度末に6ビル、2022年度末に8ビルを接続する予定。これにより複数ビルを跨がったAI画像解析をセキュアに行なうことが可能。

設置したカメラにより、店舗エリアや丸の内仲通り、喫煙所などの混雑状況を把握・対応が可能。丸の内エリアや館内の通行量調査および人流・属性分析データを施設・店舗運営に活用する。会員施設などは顔認証でチェックインが可能になる。

様々な事象の検知が可能で、目が不自由な人や、案内板前で迷っている人、車いす利用者や、転倒したりうずくまっていたりする人をAI画像解析により自動的に発見できる。また、刃物や不審物の放置、暴力行動など、異常な事態についても早期発見が可能になる。

災害時は、エリア全域の災害状況・避難経路の迅速な把握が可能。これらのデータや天候、イベントなどの外部データも活用することで最適な施設運営を構築する。また、警備や清掃、運搬など各種ロボットサービスとの連携も可能。

次世代カメラシステムは、丸の内エリア全般で敷設されている専用光ファイバー閉域網と、同エリア内のデータセンター、パナソニックが開発したVMS(ビデオマネジメントシステム)を活用するシステムで、最大4万台のカメラを一括で制御できる。

同社は今後も、入居企業やスタートアップ企業など、様々な企業と連携しながら、AI・テクノロジーの活用を深化させ、ポストコロナ時代や人手不足社会にも対応できるまちづくりを推進するとしている。