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Instagram、クリエイターの収益支援を強化。Meta全体で10億ドル投資

Facebook Japanは、Instagramにおけるクリエイター支援の取り組みに関する説明会を開催。クリエイター支援を最大の注力分野の1つと位置づけ、クリエイターに“投げ銭”ができる「バッジ」機能や、アフィリエイト機能など現在導入されている収益化システムを説明した。

Facebook Japan 代表取締役 味澤将宏氏は、クリエイター支援に注力する理由について、「SNSが普及して個人で作品を発信できるようになった時代に、影響力を強めているのがクリエイターだと私たちは考えます」と言及。

クリエイターはトレンドやカルチャーを牽引する存在で、実際の消費行動にも力を持っており、何か買うときにクリエイターの意見を参考にする人は多くいるという。また、「投稿をきっかけに商品化したり書籍を出版したりする人もいて、コンテンツを制作して収入を得るということも普及しています」と話す。

Facebook Japan 代表取締役 味澤将宏氏

Meta全体でクリエイターに10億ドルを投資

クリエイター支援では、2022年末までに「Meta」全体として10億ドルを投資することも発表しており、この中にはクリエイターがコンテンツを作るための準備資金も含まれている。

Instagramとしては、この1年でクリエイター支援を加速させており、さまざまなプログラムを導入。日本国内では、ライブ配信中にファンが投げ銭できる「バッジ」機能を一部クリエイターにテスト導入したほか、自身のブランドを持つクリエイターがプロフィール画面にショップをリンクできる機能などを実装してきた。

バッジは、120円・250円・610円の3種類を用意。ファンがバッジを購入すると、コメント欄に自分のアカウント名と購入したバッジのアイコンが表示される。

投げ銭ができるバッジ機能
ショップ機能

日本では未導入だが、クリエイターの動画の冒頭に広告を表示して収益を分配する「インストリーム広告」や、写真の投稿に商品タグを付けられ、売上に貢献するとコミッションを得られる「アフィリエイト」などの支援機能もテスト中。

なおアフィリエイト機能が使える商品には審査があり、サプリメントなどは販売不可としている。

このほか、ライブ配信において一定の条件を満たすと報酬が提供される「ボーナスプログラム」も用意。条件は、「7日以内に15分以上のライブ配信を行なう」、「他のアカウントとコラボしたライブ配信を行なう」など。

インストリーム広告
アフィリエイト機能
ボーナスプログラム

説明会には、Instagramをきっかけにイラストレーター/漫画家として活動している、momoさん(@momomamemomo)も登壇。2018年にInstagramを始めたときは、会社員をしながら漫画を投稿していたが、フォロワー増加とともに企業からの広告依頼も増えて収入が安定したのを機に独立したという。

Instagramをきっかけにクリエイターとして活動することについて、momoさんは以下のように言及。

「Instagramを始めたのは、闘病していた義理の母のために、何か元気になる漫画を書きたいという思いからでした。そこからフォロワーが増えて漫画連載の話をいただき、活動の幅が広がりました。今はインスタライブの際にバッジ機能も使っています。少し難しいなと思うのは、バッジを買っている人を特別視しすぎないようにすることです。ただ、自分も好きなクリエイターのインスタライブを見るときにバッジを購入することがあるので、応援の気持ちを直接届けられるのは良いと思います」

Instagramをきっかけにイラストレーター/漫画家として活動しているmomoさん

味澤氏は今後の展望について、「私たちが目指しているのは、クリエイターにとってInstagramが新しいキャリアを作れる可能性を感じられる場所になってほしいということです。既に知名度がある人だけでなく、これから発信したいと考えている人が夢や目標を達成できるようにプラットフォームを作っていきたい」と話した。