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「水回り修理950円~」が数十万円に。レスキューサービスの高額請求に注意

国民生活センターは7日、トイレの修理や鍵の交換、害虫駆除など、日常生活でのトラブルに事業者が対処する暮らしのレスキューサービスにおいて、高額な作業量の請求を受けるなどトラブルが増えていることから注意喚起を行なった。2018年に同様の注意喚起をしたが、その後も相談件数は全国的に増加傾向が続いている。

相談事例を見ると、インターネット上の広告がきっかけのトラブルが増加。「水回り修理950円~」など安い価格が表示された広告を見て事業者を自宅に呼んだところ、実際の料金が数十万円になるなど当初とかけ離れた請求になるという相談が多くみられる。

年度別相談件数は、2018年度が3,386件、2019年度が3,771件、2020年度が5,882件、2021年8月末までの件数が2,307件。そのうち電子広告が関わる割合は順に、25.6%、28.9%、41.1%、48.1%。

具体的な事例では、夜中にトイレが詰まってインターネット広告に「料金390円から」と記載された事業者に依頼したところ、高圧ポンプで10分ほど作業した後、詰まりが解消されないことを理由に便器を外したり薬剤を使ったりと作業が増え、最終的に約55万円の契約書を渡されたという。

このほか、水濡れ修理で3万円は超えないと言われたが15万円請求され、水濡れも直っていなかった事例や、解錠で高額請求され「個人情報を知っている」と脅された事例などが紹介されている。

そのため国民生活センターでは消費者へ、「インターネット上の広告の金額表示をうのみにしない」、「地元の工務店や自治体の管工事組合など信頼のおける作業者をさがしておく」、「作業に来てもらった際は次々と高額な作業を提案されたら断る」、「高額請求されて、料金や作業内容に納得できない場合はその場で支払いをしない」といったアドバイスしている。また事業者とトラブルになった場合は、最寄りの消費生活センターなどへの相談を呼びかけている。