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フィリップス、家庭向けAEDの予約開始。2分以内に使えば救命率8割

フィリップス・ジャパンは、家庭向けAED「ハートスタート HS1 Home」の予約を9月9日より開始する。発売は9月中旬から下旬以降の予定。価格はオープンプライス。

厚生労働省によると、日本人の死因として第2位となる心筋梗塞などの約7割は自宅で発生するという。しかし、AED(自動体外式除細動器)は商業施設などへの普及は進んでいるが、自宅への設置は進んでいない。心肺停止状態は、1分ごとに10%蘇生率が下がるとされ、2分以内でAEDによる蘇生を行なえば8割がその後も健康に過ごせるという。しかし、救急車の到着時間は平均8.7分とされ、AEDや胸骨圧迫などの蘇生措置を行なわずに救急車を待つ場合、救命率は2割以下に下がる。

AEDが自宅にある場合でも、AEDを保管場所から持ってくる僅かな時間も、誰かが胸骨圧迫などを行なうことでさらに救命率が上がるという。AEDが無い場合でも胸骨圧迫はある程度有効だが、心肺停止はAEDの使用が最も有効な手段とされる。

ハートスタート HS1 Homeは、家庭向けのAEDとして開発された製品で、本体サイズは7.2×19×21cm、重量1.5kgと小型軽量。パッド部分のレバーを引くか電源ボタンを押すと同時に音声による案内が開始され、指示通りにセットすれば利用できる。患者の状態に合わせた自動音声ガイド機能を備え、患者にセットすると本当にAEDが必要な状態かどうかを自動的に診断してくれる。

ペースメーカーにも対応。自動で電気信号を確認し、正確に除細動を行なえる。オプションで小児用パッドも用意されるほか、オプションの訓練用パッドを使えばAEDを使う訓練も行なえる。

小児用パッド
訓練用パッド

販売は、Amazonまたは、山形のケーブルテレビ会社「ダイバーシティメディア」。Amazonは売り切り、ダイバーシティメディアではサブスクリプション(月額3,980円/消耗品込み)による提供になる。なお、価格は今後変更される可能性がある。