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高速道路のETC専用化、都市部は5年で実現。キャッシュレス推進

国土交通省は、将来的に高速道路をETC専用化することで、料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を推進する。都市部は5年、地方部は10年での実現を目指し、高速道路のETC専用化に向けたロードマップを策定した。このため、クレジットカード契約をしなくても利用できる「ETCパーソナルカード」を見直し、高速道路の利用頻度が少ないユーザーにもETC利用を促進する。

ETCパーソナルカードは、クレジットカード契約をしなくても、あらかじめ一定のデポジットを行なうことで、支払ったデポジットの8割分まで走行ができるもので、高速道路会社6社が共同で発行している。現在はデポジット下限が20,000円で80%まで使用可能だが、見直し案では、下限額を3,000円に引き下げ、100%利用できるようにする。これにより更なる利用促進を目指す。ETCカードリーダーの助成も検討する。

高速道路のETC専用化は、一部料金所で試行的に開始し、運用状況を踏まえながら順次拡大。料金精算機が導入されている場合は、当面、料金精算機とETCを併用することも検討する。都市部は2025年度、地方部は2030年度を目処に実現を目指す。

その他、利用者への還元策や、将来的な本線料金所の撤廃等も視野に入れる。非ETC車両が誤進入した場合は、将来的にカメラでナンバーを読み取り、当該車両から通行料金を事後徴収する仕組みも検討する。

ETCを活用することで、戦略的な料金体系による混雑緩和や利便性の向上、管理コストの削減、高速道路内外の各種支払における利便性の向上、料金収受員の人員確保が困難な中での料金所機能維持や、感染症リスクの軽減などを目指す。