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東京都が「感染拡大警報」。不要不急の都外外出は避けて

東京都の15日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、現在の感染状況を4段階のモニタリング指標で最高の段階「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。小池百合子都知事は「『感染拡大警報』を発すべき状況」と語り、都民への注意を呼びかけた。

知事会見前に開かれた「モニタリング会議」では、新規陽性者数、#7119における発熱等相談件数、新規陽性者における接触歴不明者、検査の陽性率、入院患者数と、全7項目のモニタリング指標の5項目が増加傾向を示し、「4週継続すると接触歴不明の新規陽性者が今の16倍(1,200人/日)に拡大する可能性がある」とし、感染段階を示すモニタリング指標を最高の「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。

医療提供体制においても、病床の確保が必要となっており「体制強化が必要であると思われる」と4段階の3段階目まで引き上げた。

感染状況では、前回3~4月時点とは異なり20~30歳代が多い傾向だが、このまま感染が続けば重症となりやすい高齢者にも広がると危惧。無症状者も18%に及ぶという。また、接待を伴う飲食店以外でも、会食や施設や会社など様々な社会的活動において感染例が確認されており、地域も、新宿区、豊島区のほか、板橋区、世田谷区、渋谷区などに拡大している。

そのため、小池知事は「感染拡大警報」のパネルを掲げ、「『感染拡大警報』を発すべき状況」と言及。同警報の詳細は説明していないが、今後の対策としては、検査の拡充や地域や場所を絞ったピンポイント対策を行なう。PCR検査数を現在の6,500件/日から、1万件/日まで拡大。また、7月20日を目処に保健所の支援拠点を設置する。

重点・ピンポイント対策として、飲食店などは、感染防止ガイドラインを遵守し、「感染防止徹底宣伝ステッカー」の貼付した店舗を選ぶよう呼びかけ。小池都知事は「ガイドラインを守らないお店は避けて!」というパネルを掲げ、「対策が講じられていないお店の利用は避けましょう。徹底してやってほしい。ステッカーを目印にしてほしい」と呼びかけた。

また、重症化リスクの高い人との接触を避けることのほか、「都外への不要不急の外出を避けて」と要望。接触確認アプリの利用も呼びかけた。

都は、市区町村と連携した感染防止対策などに取り組むほか、接待を伴う飲食店(社交飲食店)の従業員等へのPCR検査も進めていく。

政府が21日から開始予定の「Go To トラベルキャンペーン」については、「国の施策なので国が決めることだが、実施時期や方法などを考えてほしい」と言及。「陽性者のうち無症状者が18%。そのための都の外に出る場合は、体調の悪い人は気をつけてほしい。都民には、都外への不要不急の外出はお控えいただきたい」と語った。