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車両の衝撃を検知し、事故時に保険会社から連絡。あいおいニッセイ同和損保

あいおいニッセイ同和損害保険は、テレマティクス技術を活用した事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」を開発した。走行データや運転挙動・位置情報などのデジタルデータを活用した事故対応を行なうもので、同社と野村総合研究所、SCSK、富士通、大日本印刷、インテリジェント ウェイブ、日本IBM、SBI FinTech Incubationが共同で開発した。

従来の電話や書類のやりとりを中心とした事故対応とは異なり、走行データや運転挙動・位置情報を中心としたデジタルデータを活用して事故対応を行なう。これにより、事故にあった利用者の保険請求手続にかかる負担を軽減する。同システムの導入により、対物賠償保険金の支払いまでの日数を50%短縮することを目指す。

また、事故連絡についても、事故を起こした人が連絡する「受信型」から、各種デジタルデータから車両の大きな衝撃を検知し、保険会社から契約者に能動的に連絡する「発信型」とする。迅速かつより適切な事故受付を実現し、安心を提供するという。

事故場所や状況把握も、従来の聞き取りによる推測ではなく、デジタルデータの可視化による「視認」とし、事故後の負担を軽減。過失・示談交渉も、ドライブレコーダー映像などデジタルデータをもとに判定した過失割合の情報に基づく交渉とし、迅速な解決を目指す。

現時点は、テレマティクス情報の可視化(野村総研)、事故検知の高度化(SCSK)まで開発済み。今後STEP3として、相手車両や周辺状況を含む事故状況把握(富士通)、STEP4として過失割合の判定サポート(DNP、インテリジェント・ウェイブ)を2020年度上期に実証実験・開発予定としている。IBMとSBI Fintech Incubationは、API連携基盤を担当する。