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HARUMI FLAG「VRモデルルーム」の裏側に、パナソニックの最新技術

パナソニックは、東京オリンピック選手村跡地にできる「HARUMI FLAG」のパビリオンで展開している、VRを活用した空間演出ソリューションに関する技術説明会およびパビリオンの見学会を実施した。パビリオンでは、ゴーグルを使うことなくVR体験ができ、かつ利用する環境に合わせて投影可能な、「VIRTUAL STAGE MIERVA」を活用している。

HARUMI FLAG パビリオン外観

VIRTUAL STAGE MIERVA(ミエルバ)の最も大きな特徴は、VRゴーグルなどを装着することなく、複数人で同時に、上下左右ともに最大約180度のVR視聴ができるところ。ゴーグルが必要ないということでその様子の、動画での撮影もできる。

パナソニック VIRTUAL STAGE MIERVA(取材時に撮影)

この動画にあるVRは、「HARUMI FLAG」の分譲街区の販売センター「HARUMI FLAG パビリオン」で体感できる。動画は街の様子だが、マンション内の部屋の様子もVRで展示される。

動画において、前進しているように見えるが、これは人(撮影しているカメラ)が動いているのではなく、前進しているような映像の動きである。上下左右の動きはカメラを振っている、つまり見る人の視線の動きだ。なお、前方側180度のVR映像のため、後ろを向いてもそこには映像はない。

このVR空間は、スクリーンを円柱状のドーム型にすることによる省スペース化と、パナソニックの持つ1/1グラフィック化技術「リアルスケール」および1/1投影技術「投影シミュレーション」によるもの。

投影シミュレーションではプロジェクタ台数、レンズ、スクリーン形状を決定。投影シミュレーション上で事前検証を重ねた結果、使用するのはプロジェクタ2台、投影用のPC1台に決定。ハードウェア台数の削減に寄与したという。

スクリーン形状については、仮に同じ空間体験を平面スクリーンで実現した場合のスクリーンサイズは、13.3×27.7m(縦×横)の、1,208インチのスクリーンが必要になるという。ドーム型にすることで、パビリオンの展示スペース、高さ2.5m、横幅5.2mに圧縮できた。

またパビリオンでは、11階相当の窓からの眺望を、2階のモデルルームで、動きのある映像で体感できる。加えて映像は、朝から昼、夕方、夜まで、様々な時間帯のシミュレーションが展開される。

モデルルームの眺望演出

従来のモデルルームでは、眺望写真やCG合成写真などの固定の静止画像で、眺望体験を提供していたという。一方パビリオンでは、4台の高輝度プロジェクターと超短焦点レンズを使用し、また臨場感を一層引き出すため、パナソニックの照明機器とも連動させ、動的な映像で演出している。

モデルルームの窓の外側、つまりスクリーンが設置されているスペースは、窓からの眺望からは想像できないほどに狭く、通路の壁一面にスクリーンが設置されていた。

見学会ではモデルルームの窓の外側に入ることができた
天井にプロジェクターが4台設置されている
コントローラーのモニター画面

HARUMI FLAGは、約13haの土地に、5,632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設を建築し、人口約12,000人が住む街になる計画。

パビリオンにおいてパナソニックの技術が使われた背景には、HARUMI FLAGの事業を進める三井不動産レジデンシャルの、目の前に海が広がっていることの良さ、街全体の環境の良さを伝えたい、という思いがあるという。

現地で見ることができればベストではあるものの、工事現場に客を連れて行くことはできず、また竣工後はまず選手村として使われるので、やはり連れて行くことができない。そこでパナソニックに相談し、ミエルバによって解決に導いた。

パビリオンで展示されているHARUMI FLAG全体のイメージ
パナソニックの空間演出ソリューション

HARUMI FLAG パビリオンの場所は、東京都中央区晴海2-2-55。営業時間は10時から17時で、定休日は火曜日、水曜日、木曜日。オフィシャルサイトからエントリー後に予約できる。