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プレミアム“キャッシュレス”フライデーはじまる。関係各社がキックオフ
2019年3月29日 11:40
3月29日の「プレミアムフライデー」が、初の「プレミアム“キャッシュレス”フライデー」になった。この日にあわせて、キャッシュレス推進協議会に参加する各社がキャンペーンを実施するともに、関係者が一同に集い、経済産業省にてキックオフイベントを開催した。
プレミアム“キャッシュレス”フライデーは、2017年からスタートした「プレミアムフライデー」と、政府が推進するキャッシュレス化に個人消費の喚起という共通点があることから実施を決定。キャッシュレス推進協議会に参加する関連各社がキャッシュレス推進のための一大キャンペーンを実施する。さらに10連休となる今年のゴールデンウイークを「キャッシュレスウィーク」と名付け、大規模キャンペーンを行なう。
キャッシュレス推進協議会の鵜浦博夫 会長は、少子・高齢化に向かう日本にとって「キャッシュレスが必要」と強調。各種キャンペーンのほか、標準化やロードマップの策定などの取り組みを紹介した。
プレミアムフライデー推進協議会/日本経済団体連合会の石塚邦雄 副会長は、「26回目のプレミアムフライデー。当初はプレミアムな時間を過ごしていただくためにスタートしたが、学び直しやプレ金大学など、社会課題への対応、それを通じた消費喚起も行なうようになった」とプレミアムフライデーの変化を説明。「キャッシュレスは日本の経済成長に不可欠。消費の喚起も不可欠。不可欠なものを連携して行なうことに今回の意義がある」と強調した。
プレミアム“キャッシュレス“フライデーでは、既報の通りPayPayは29日の15-18時限定で、飲食店でのPayPay決済で最大20%、上限1万円相当の還元を行なう「プレフラPayPay!」を開催。Origamiは、29日限定でOrigami Payの全ユーザーに10%割引を行なうほか、同日15-18時での決済について後日100円クーポンを発行。JR東日本も駅ナカなどの対象店舗で、Suicaで買い物するとJRE POINTが10倍になるキャンペーンを29日限定で実施する。
プレフラとキャッシュレスの3つの共通点。心理的ハードルを超えて
キックオフイベントでは、NTTドコモ、Origami、ソフトバンク/PayPay、JR東日本、みずほ銀行、三井住友カード、LINE Pay、楽天カード、セブン‐イレブン・ジャパン、メルペイなど各社の代表がキャンペーンや、キャッシュレスへの取り組みを紹介した。
また、世耕弘成 経済産業大臣も登壇。「プレミアムフライデーとキャッシュレスを一体で推進する。『なんで一緒に? 』『なにが関係があるのか?』と聞かれるが、3つの共通点がある」とする。
世耕大臣が語った3つの共通点とは以下の通り。
「1つは消費者の生活体験を変えるものになる。プレミアムフライデーは、月末金曜日の過ごし方をかえる、キャッシュレスは日常的なお金の払い方を変える。この事によって、生活を豊かに便利にする」
「2つめは、消費還元を通じて事業者の売上につなげていく」
「3つめは、どちらも食わず嫌いになりがち。『働き方は変えられない』『早く帰るのは無理』とか、キャッシュレスは『複雑』『難しい』。そういう思い込みがある。心理的なハードルがあるという点も共通している。しかし、一回やってしまうと楽しい。それをこのプロジェクトを通じて伝えていきたい。キャンペーンを一過性のものにせずに、継続的にすすめていく」
さらに、消費者と事業者双方にとって使いやすい環境を作るため、QRコードを店頭に複数掲示などの課題もあるが、「QRコード決済の標準化を進めて、技術ガイドラインを本日公表した」と言及した。
キャンペーン第2弾のゴールデンウィークの展開や、27日に予算成立に伴い、キャッシュレス決済でポイント還元する「キャッシュレス・消費者還元事業」を10月から展開することが決定。同事業には100以上の事業者が参加応募しており、こうした取り組みで、中小事業者もキャッシュレスを導入しやすい環境を作っていくという。
世耕大臣は、「キャッシュレス元年の第一歩。これを期に隗より始めよ、ということで経産省でのキャッシュレス化も強力に進めていく」と説明。「経産省職員、消費者の皆さん、ぜひこの機会にお得に便利でキャッシュレスを活用して、お得でちょっと豊かな月末の金曜日を過ごしてほしい」と纏めた。