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テレビも映画もグレードアップ。大満足お手軽ホームシアター「デノン DHT-S316」

4Kテレビは買ったけど……

今、4Kテレビの主力は、55インチなんだそうです。価格的にも実売5万円台で買えるものから40万円を超える高級機まで、このゾーンに幅広い製品がひしめき合っています。

55インチといえば、横幅が120cmぐらい。十分「大画面」と言えるでしょう。これだけの大きさがあれば、映画やスポーツ中継でも十分な没入感が得られるはず。

ですが、人間というのは恐ろしいもので、これだけの大画面も数日経てばすっかり慣れてしまい、「あれ? こんなもんだったかな……」と思うようになってしまいます。

買った直後の迫力・感動がすぐに当たり前になってしまうというのは少し残念。そんな時に、オススメしたいのが、オーディオのグレードアップです。「グレードアップ」と聞いただけでめんどくさそう、と感じられるかもしれませんが、おそらく思っている以上にカンタンでシンプルなはず。デノンのサウンドバーシステム「DHT-S316」は、箱を開けて5分で完成のお手軽ホームシアターが完成します。

スーパー楽ちんな「ARC」。ワイヤレスなのでウーファーを「隠せる」

「DHT-S316」は、テレビ用スピーカーとなるバー型のメインスピーカーと、ド迫力の低音を生むサブウーファーのセット。梱包箱が別々ではなく、大きなL字型でビックリしますが、中を開けるとちゃんとスピーカーが2つ入っています。

バースピーカーとサブウーファーがセットになった「DHT-S316」

まずメインとなるバータイプのスピーカーは、横幅900mmと、結構長いです。筆者宅のテレビはすべて40インチですが、40インチテレビの横幅とちょうど同じです。とはいえ高さが54mmしかないので、テレビの足もとに置いても画面を邪魔しません。背の高いスピーカーは、テレビのリモコンの受光部を隠してしまうので、リモコンの反応が悪くなってしまう事がありますが、そういった心配はなさそうです。

全長900mmと、このクラスでは破格の長さ
実は背が低いのがポイント
サブウーファーも本格的

バーの重さは1.8kg。片手でわしづかみしてオリャッと持ち上げられるのもいいですね。配置換えなどはかなり楽です。

さて、テレビ用スピーカーの繋ぎ方は、わからないという人もいらっしゃるでしょう。でも最近のテレビなら、実はものすごく簡単な接続方法が搭載されています。

テレビの裏側を覗いてみてください。いくつかあるHDMI端子のうち、ARCと書いてあるものはありませんか? だいたい5~6年以内に買ったテレビであれば、大抵1端子は付いているはずです。

HDMI入力でARCと書かれたところを見つけよう

DHT-S316は、電源ケーブルをコンセントに差し込んだあと、付属のHDMIケーブルでテレビのARCと書いてある端子に接続するだけでOKです。もしすでにARCと書いてある端子に何か別の機器が繋がっている場合は、別のHDMI入力端子につなぎ換えて、DHT-S316のために空けてください。

テレビのARCと書かれた端子とDHT-S316のHDMI端子を付属ケーブルで繋ぐ

サブウーファーは、電源ケーブルを繋ぐだけでOKです。バースピーカーとサブウーファーは、ワイヤレスで自動的に繋がりますので、なにもする必要はありません。

サブウーファーは電源以外何も繋ぐ必要なし

リモコンか本体の電源ボタンを押して、スピーカーの電源を入れましょう。すでにテレビが点いていれば、もうスピーカーから音が出ているはずです。音量は、テレビのリモコンにあるボリュームで調整できます。電源のON・OFFはテレビと勝手に連動するので、いちいち個別に電源を入れる必要も有りません。「箱から出して5分で完成」は、大げさではない事がお分かりでしょうか。

和室の4Kテレビの足もとに。漆黒の和箪笥とぴったりマッチ
本体のボタンがシンプルで美しい
ダイニングの壁掛けテレビとの組み合わせ

バースピーカーはテレビの下に置くとして、サブウーファーの置き場はどこにすべきでしょうか。1つしかないスピーカーを真正面に置くと、なんとなく邪魔ですよね。

実は重低音を担当するサブウーファーは、必ず正面に置かなければならないというものではありません。重低音は、どこから音が聞こえるかの方向性が薄いという特徴を持っているので、置けそうな場所に自由に置いて構いません。

うちの場合は、大きなスピーカーをドーンと目の前に置きたくないという奥様の意見を尊重して、ソファの脇に設置しました。存在が消えてるのに、低音だけはちゃんと聞こえてくる。このようにテレビとは離れた場所に設置できるのも、ワイヤレス接続の良さですね。

ワイヤレスだからどこにでも置ける

テレビが生まれ変わる! 全てが新鮮!

まずはテレビ番組の音でチェックしてみましょう。ニュースやバラエティ番組など、人の声が中心の番組は数多く放送されています。ただ、こうした番組の音を聴いていて、疲れてしまったり、うるさく感じてしまう事はないでしょうか?

テレビに搭載されているスピーカーは、人の声を明瞭に聴かせるために、高音域を目立たせるような工夫が施されていますが、それが逆に耳障りで、長時間聴いていると疲れてしまうことがあるんですね。

一方DHT-S316で聞くトーク番組は、人の声に含まれるふくよかな低音までしっかり出してくれますので、自然な人の声として聞こえてきます。大きな音量でもうるさく感じられず、逆に小さな音量でもカサコソする耳障り感がありません。

筆者はテレビの音が小音量でも流れていると気になって眠れないタチなんですが、DHT-S316を繋いだら、奥様が深夜バラエティを見ている横で爆睡してしまいました。それだけ、うるさくない音なんですね。スピーカーを変えただけで、本当に全然違うなぁと感じました。

声の明瞭度は、リモコンにある「Dialog Enhancer」で3段回から選べる

スポーツ中継もぜひDHT-S316で楽しみんでいただきたい番組です。2018女子バレーボール世界選手権の決勝ラウンドを見てみましたが、こうしたスポーツはコート内の音だけでなく、スタジアム全体に拡がる歓声まで、すべて一体となって臨場感を生み出します。

DHT-S316のバースピーカーは横が長く、画面の幅いっぱいに左右のスピーカーが離れているので、ステレオによる音の立体感がより強調されます。残念ながら日本はアメリカに負けて6位という結果に終わりましたが、白熱した試合展開を堪能できました。没入感とは、画面サイズだけじゃなく、音が重要なんだと実感できます。

最近はAmazon PrimeやNetflixなど、ネット経由で映画やドラマを見るというのも当たり前になってきました。筆者宅ではAmazon Fire TVをテレビに繋いでいるんですが、こうしたHDMI接続した外部機器も、なんの設定をすることもなくDHT-S316から音が出てきます。

最近話題だということで、トム・クランシー原作の「CIA分析官 ジャック・ライアン」を見てみましたが、戦闘シーンの爆発音やヘリの重低音がサブウーファーからズーンと聞こえてきて、まさに目が離せない状態に。あんまりアクションものは好みじゃないので途中で放棄する事も多かったんですが、幅広く包み込む音に集中力が高まります。

特に挿入される音楽が、またいい音なんですよねー。劇中の音楽って、普段はあまり意識していないと思いますが、DHT-S316で聴くとスゴくイイカンジに聞こえます。

じゃあ音楽再生にも!

映像の音楽もよく聞こえるなら、普通に音楽スピーカーとしてもイイはず。DHT-S316はBluetoothスピーカーモードもあります。スマホとペアリングすれば、音楽スピーカーに。

普段筆者宅では、食事中はテレビを消して音楽を聴きながら家族と話をすることにしています。そこで思い切って、ダイニングの出窓にDHT-S316を置いてみました。最初は違和感あるかなと思ったんですが、長さが結構あるので、まるで最初から備え付けでそこにあったかのように馴染みます。これが中途半端な長さだったら、いかにも「そこに置きました」感があったかもしれませんね。

テレビと関係なく出窓に置いてみた

最近は大型のスピーカーで音楽を聴く機会も減ってきているかもしれませんが、イヤホンではなくちゃんとしたスピーカーで空中に音を撒くと、気持ちいいんです。モードをMUSICに変えれば、低音から高音までバランスの良い、音楽向きの特性に変化します。

そしてここでも、サブウーファーの存在が効いてきます。低音の量はリモコンのBASSボタンで±4段階に調整できます。音楽の屋台骨である低音がしっかり出る事で、浮ついた感じのない、本格オーディオの音が味わえます。ただし低音が欲しいからといって、サブウーファーにリモコンを向けて一生懸命操作してもダメで、バースピーカーのほうにリモコンを向けてください。

そもそも一般的なオーディオセットでは、左右のスピーカーを均等に理想的な条件で置くのが難しいものなんです。しかしDHT-S316の場合は1本に繋がっているので、どこに置いても左右が理想的な位置関係になるというのが、面白いです。

DHT-S316の音は「よく通る」ので、音量を上げなくてもしっかり拡がります。家族の会話も邪魔せず、いい雰囲気を作ってくれました。

いい音でテレビを再発見。秋の夜長はコンテンツ三昧!

秋はテレビ番組改編の時期でもあります。新しいドラマも始まりましたし、スポーツ中継もいよいよ最終戦へ向けて盛り上がっています。そして夜にゆっくり時間が取れるようになるのも、この季節ではないでしょうか。

「テレビは買ったけど、ホームシアターまでは……」と思っている方も多いと思いますが、実はDHT-S316は、実売価格が3万円を切っており、手が届きやすい価格なんですよね。サブウーファーまで付いてこの価格。しかもサブウーファーはワイヤレスなので、コンセントが届く範囲であればどこにでも置けますし、配線も必要ありません。音量も、作品の世界に没入するに十分な迫力が得られます。

せっかく買った4Kテレビ、素のままで聴いていてはもったいない。この秋はお手軽セットアップなホームシアターシステムで、思う存分エンタメを堪能していきましょう。