トピック
第1回
会社を辞めた YouTuberになる【YouTubeはじめました】
2024年4月10日 08:20
会社を辞めてYouTuberになる?
簡単に自己紹介しますと、2009年に新卒入社してから3月で退職するまで、本誌Impress Watchと同じインプレスのデジカメ Watch編集部に在籍していました。記者として自分でニュースやレポート記事を書きつつ、写真家によるレビュー記事や連載コラムを編集するのも仕事でした。
最後の2年(2022-2024年)ぐらいは、通常業務の傍ら「デジカメ Watch Channel」の一部で動画制作も経験しました。それもあり、10年以上テキスト中心で仕事をしてきた人間ではありますが、動画という形式に抵抗感や苦手意識はありません。いわゆるサラリーマン業務から解放されたら始めようと思っていたことのひとつがYouTubeでした。
そもそもは部署で「動画をやろう」という流れがあり、ただでさえ忙しいのに……とボヤきながら追加業務として挑戦した動画発信ですが、いざやってみると私にとっては楽しいものでした。MacのHyperCardとかWindowsのPowerPointで、間を作ったりテンポを調整したり、流れを整えていくのが好きだったことに通じていると思います。
ただ、通常業務と両立するには体力的に厳しい部分がありました。私以外でも、例えば企業の広報部門などにいて「とりあえずYouTubeやってよ」と言われて悩んでいる方もいらっしゃるんではないかと想像します。お気持ちわかります。
私に限って言えば、もともと記者であり編集者ですから、何をどのように伝えるべきか、どういう話がお役に立てそうかを考えるのは苦ではありません。自分でカメラの前に立って喋るなんて考えたこともありませんでしたが、たまたま一度やってみたところ、特にアガってしまうわけでもなく、低評価もさほど付かなかったことで平気になりました。自分に何ができるかなんて、自分ではわからないものです。
そういうことで、動画の見せ方や内容を通じて、ライターを名乗る上での発信スキル(=モノの見方や伝え方)を知ってもらう見本やポートフォリオになるかもと期待しています。
YouTubeチャンネル運営方針は「カメラ」
さて、こんな人間がどんなYouTubeをやるのか、という話です。個人的には楽器演奏やドライブといった趣味もありますが、やはりここは仕事で接してきたカメラ関係に集中するつもりです。チャンネル名は「鈴木誠のカメラ自由研究」としてみました。わかりやすさのために“カメラ”と限定しつつ、わざわざ自分の名前を頭に入れて、気取らない素朴さを醸し出しているつもりです。チャンネル名は後から変えられます。
動画制作の思想としては、デジカメ Watchの記事を書いていた時と変わらず、自分で調べて理解したことを端的に伝える「ちゃんとした内容」がベースです。独立にあたりカメラ業界の方々から異口同音に求められたのが、「デジカメ Watchのように、しっかりした情報を伝えるカメラYouTube」でした。
というわけで、こういう感じの動画をやっていこうかなという例として、過去にデジカメ Watch Channelに投稿してきたものから紹介します。
おそらく私の個人チャンネルも、これまでお世話になってきたカメラメーカーに取材を申し込んでみたり、カメラに関する解説というのがメインになりそうです。それに加えてチャンスがあれば、ベテランの写真家や業界関係者の話をアーカイブしたり、意義を感じつつも会社の業務としては取り組めなかったこともテーマのひとつです。
以下は、アーカイブ性を意識して最初に作ってみた動画の例です。カメラはカメラでも特にマニアックな話題ですので、意味がわからなくても気にしないでください。
こんな具合で、会社員を辞めたフリーランスがYouTubeをどう活用していくのか、この連載で随時報告していきたいと思います。
高すぎる? 目標1万人
正直なところ、YouTubeの収益が収入になることは期待はしていません。動画がどれぐらい再生されたらどれぐらいの金額が入ってくるのか、つまり“YouTubeで稼ぐ”ことがどれほど大変そうかは、会社でYouTubeをやってみた経験で身に染みているからです。私の場合は、取材の電車代にでもなれば御の字でしょうか。
とはいえ目標がなくては面白くありませんから、ここではチャンネル登録者数1万人を目指すことにします。1万人いれば、私の立ち位置的には「一応、やるにはやってるのね」と思ってもらえそうだからです。もちろん予定は未定ですし、気にしないと言いつつ再生回数に取り憑かれてみたり、ヒマになりすぎて心が病んだりすることもあるかもしれません。案件が来てテンションが上がることもあるのかもしれません。そんな浮き沈みも逐一お伝えしていく“YouTubeデビュー観察日記”、あるいは“脱サラ人体実験”として楽しんでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。