トピック

増え続ける電子マネー&Pay。使える店をすぐ知りたい! の方法を考える

あらゆる電子マネーの使える場所を簡単に知るテクニックはあるのか

いよいよ「なんとかPay」などの電子マネーが乱立し始めている気がする今日この頃。ややうんざりしつつも、高還元率やポイントアップなどのキャンペーンに誘われるがまま、新たな電子マネーサービスに手を出してしまう筆者である。スマートフォンのおサイフケータイやICカード、それら電子マネーと同じように使えるポイントサービスも合わせると、いつの間にか10種類以上に増えてしまった。なんだかポイント稼ぎのために大量の会員カードを持つような時代に逆戻りしたような気分……。

電子マネーを使いこなすなら「使える場所」を明らかにしておきたい

みなさんのなかにも、そんな風にいろいろな種類の電子マネーをお持ちの方もいるかとは思うが、店ごと、用途ごとに適切に使い分けできているだろうか。少なくとも筆者は上手に使い分けることなんか全くできていない。うまく使いこなせば、最大限にポイント還元やら割引やらの恩恵を受けながらお得に電子マネー生活を送れたりするのかもしれない、とは思うのだけれど……。

たとえば筆者の場合、ポイントが貯まりやすいnanacoモバイルをメインにしつつ、電車やバス移動ならモバイルSuicaかPASMOのICカード、ビックカメラならとりあえずPayPay、みたいな感じで店や状況に応じて使う電子マネーをある程度決めてはいる。けれど、店によってはレジで確認するまで何が使えるのか(そもそも電子マネーを使えるのか使えないのか)わからないことも多い。

よくあるのが、会計のタイミングで初めてnanacoが使えることがわかったけれど、チャージされている額が足りず(混雑しているレジで堂々とスマホでチャージ操作する度胸もないので)仕方なくモバイルSuicaや現金で支払う、みたいなケース。残高を常に把握しておくべきとか、常にたっぷりチャージしておくべきとか、オートチャージ設定すれば、という話もあるが、それよりもどの店で何の電子マネーが使えるのか、わからないのが問題ではないかと思う。

おサイフケータイでメインで使っているのはnanacoモバイルとモバイルSuica

いや、みなさんマジでどの店でどの電子マネーが使えるか、きちんと把握できてます? たしかに電子マネーを提供している公式Webサイトに行けば、利用できるお店を一覧できたり、地図上で確認したりできるし、よく行く店なら覚えているだろうから、全部頭に入れておく必要はないのかもしれない。でも、いつもとちょっと違うお店に行こうと思ったときに、所有している電子マネーごとにいちいちWebサイトにアクセスして確認するのは手間がかかりすぎるぞ、と。

なんかもっとこう、サクッとチェックできる方法はないものか。帰宅中に電車で移動しながら「今夜は手元の現金がこころもとないし、駅近くの電子マネーが使えるお店でご飯食べて帰ろう」と思ったとき、Webサイトで1つ1つ確認していたら決まる前に降車駅に着いてしまうではないか。結局最初に目に止まったラーメン屋に入ってしまうではないか。

ICカードは通勤定期にもなっているPASMOのほか、スーパーマーケット独自の電子マネーカードも

というわけで、どこで何が使えるのか、できるだけ簡単に調べられる方法をいろいろ探した結果、まあまあ実用に耐えられるかな、と思ったのがこの後説明する方法だ。これなら、スマートフォンのホーム画面からワンタップするだけで、その電子マネーが使えるお店を知ることができる。Suica(PASMO)に対応した方法は見つけられなかったが、都内であれば他の電子マネーが使える場所だとSuica(PASMO)もだいたいは使えるので、あまり必要ないかなと思った次第。

おサイフケータイやPayPayの使えるお店の地図リンクを活用しよう

では、さっそく説明していこう。まずおサイフケータイで利用可能な電子マネーについては、FeliCa Networksが運営している「おサイフケータイガイド」のWebサイトで、各電子マネーごとの使える場所がわかる地図へのリンクが一覧されている(URL)。ここにAndroidスマートフォンならChromeでアクセスし、メニューから「ホーム画面に追加」しよう。

「おサイフケータイガイド」には、各種電子マネーが使える店がわかるページへのリンクが。たとえばnanacoだと「nanacoが使える加盟店の検索はこちら」をタップ→「nanaco加盟店検索はこちら」をタップ→「nanaco加盟店検索はこちら」をタップ
「現在地取得」を選ぶ→「地図で表示」をタップ→現在地付近でnanacoが使える店が地図表示される→Chromeのメニューから「ホーム画面に追加」を選ぶ→名前を決めるとホーム画面にショートカットリンクが追加される

iPhoneの場合はSafariでアクセスし、共有ボタンから「ホーム画面に追加」すればOK。見当たらないときは「その他」で表示される一覧を並び替えれば選択できるようになるはずだ。

iPhoneの場合はSafariで地図を表示した後、画面下部中央の共有ボタンをタップ→「ホーム画面に追加」を選ぶだけ→「ホーム画面に追加」が見当たらない場合は「その他」アイコンで項目を並び替えて表示させる

これで、ホーム画面に置いたアイコンをタップするだけで地図が開き、現在地付近にある電子マネーが使えるお店がすぐにわかる。残高が多い電子マネーのアイコンから探すのもいいし、キャンペーンを実施している電子マネーのアイコンから探すのもいい。おサイフケータイの電子マネーじゃなくても、これらと同様にWebサイトで地図表示して探せるようになっているサービスなら「ホーム画面に追加」で対応できるだろう。

おサイフケータイ以外の電子マネーや○○Payの場合はどうしたらよいか。例えばPayPayは公式アプリ内から地図表示でき、これはこれでそこそこ素早く確認できる。が、“ホーム画面からワンタップ”というわけにはいかない。じゃあどうするかというと、Yahoo!地図を使う。Yahoo!地図では最近になって「PayPay」と検索するとPayPayが使える店が表示されるようになったのだ。

PayPayは公式アプリからわりと素早く使えるお店を調べられる→スマートフォンアプリのやWebのYahoo!地図でも「PayPay」と検索するだけで把握できるように

ただし、ワンタップで表示するにはスマートフォンアプリ版のYahoo!地図は使えないので、まずはPCでYahoo!地図にアクセスする。「PayPay」で検索したらページ右上の「URL」ボタンから「埋め込みURL」を表示し、そこにある「?」以下のパラメータとYahoo!地図の通常のURLを組み合わせる。

例えばURLにしてスマートフォンからアクセスすれば、Yahoo!地図上でPayPayの使えるお店が表示されるだろう。あとは先ほどと同じように「ホーム画面に追加」すればいい。とはいえ、それほど使い勝手がいいわけではないので、PayPayの場合は素直に公式アプリ内で確認したほうが良さそうだが……。

ワンタップで表示させるには、まずPCでYahoo!地図を開き「PayPay」で検索
サイト貼り付け用のURLのパラメーターだけをコピーして、通常のYahoo!地図のURLと組み合わせる
PayPayが使えるお店がマークされた状態で地図を表示できた
でもってホーム画面に追加して完了→ショートカットアイコンをそのサービスのものに変更して整理。ここからワンタップで地図表示可能だ

拡大していく「どこで何が使えるか」問題が解決する日は?

メルカリでの販売で得た売上をリアル店舗で使えるメルペイや、金融機関独自の電子マネーなど、続々と新しいサービスが誕生していることもあり、今後もますます「どこで何が使えるか」問題が拡大していくことは必至。理想としては、Google マップでレイヤーをオンオフするような簡単な操作だけで、各種電子マネーが使える店の場所がわかるくらいの便利さが期待されるところだ。

が、当座は今回のホーム画面からワンタップでお店をチェックできる方法で、残高や気分に合わせて気軽に電子マネーを活用していこうと思う。