いつモノコト

ネックバンド型のソニー「WI-1000X」でイヤホンの煩わしさ排除

ソニーのネックバンド型イヤホン「WI-1000X」を購入して4カ月ほど使っている。筆者にとって初めてのワイヤレスイヤホン。充電する機器が増えたのは面倒だが、音が綺麗に聴こえ、バッグの中でコードが絡まるなどの煩わしさが無くなり、購入前に思っていた以上に快適に使えている。

WI-1000X
首にかけた状態。圧迫感や重さは感じず、歩いたり軽く走ったりしてもずれない

以前はウォークマン NW-A16の付属イヤホンを使用。WI-1000Xも基本的にはA16に接続して使っている。以前のイヤホンと比べても違和感がないどころか曲が聴こえやすくなり、コードが体に触れたときの雑音が無くなって快適になった。A16から音量の数値が見られなくなった点で少し戸惑ったが、音量を上げ過ぎないように気を付けることにした。

NW-A16。2014年発売の機種
NW-A16の音量表記の違い。有線接続時(左)、Bluetooth接続時(右)。数値が見えないと戸惑う

WI-1000Xを選んだ理由は価格、NC、ハイレゾ

購入のきっかけは、使っていたイヤホンのコードが変色してしまっていたことと、ワイヤレスイヤホンの性能がだいぶ良くなっているという話を聞き、興味がわいたといったところ。

以前もワイヤレスイヤホンの購入を考えたことはあったが、Bluetoothのバージョンやコーデックを調べていくうちにややこしくなってしまい、さらに試聴してみたものがノイズまみれで購入する気力が消え、見送っていた。

今回はあまり深く考えずに、A16で使用できる環境(対応コーデックはLDAC、aptX、SBC)と使いたい機能だけをまとめて以下の条件を出した。

・イヤホンであること
・価格は3万円まで
・ノイズキャンセリング対応
・ハイレゾ対応

ノイズキャンセリングはずっと使ってきたので必要不可欠。ハイレゾ対応というのは、A16がハイレゾに対応していることと(付属のイヤホンは対応していない)、自宅のミニコンポで聴けるからと購入したハイレゾ楽曲がいくつかあるため、どうせなら対応してた方がいいという安易な理由。

ウォークマンで使うからソニーで合わせようと、この条件に当てはまっていたWI-1000Xの購入を決めた。カラーは筆者が購入したブラックのほかにシャンパンゴールドがある。購入時の価格は27,000円ほど。

WI-1000Xの質量は約71g。対応コーデックはSBC、AAC、LDAC、aptX、aptX HD。電池持続時間(連続音声再生時間)は最大10時間(NC ON時)。バッテリーが切れた際には付属のケーブルを使った有線での利用が可能。

ネックバンド型を選んだ理由は、コードの部分が短くバッグに入れても絡まらないことや、イヤホンを外した時にそのまま下げておけること、リモコンがネックバンド部についていることから。

コードが身体に触れて出る雑音や、マイク・リモコンなどがコード部分についていると視界の隅で動くのが煩わしいので排除したかった。また、ネックバンド型であれば、ちょっとした時にイヤホンを外してもそのまま下げておけるため両手があき、WI-1000Xは本体にコードを挟めるので、イヤホンの部分がある程度固定されて邪魔にならない。

そのままの状態(左)と本体に挟んで収納した状態(右)。首にかけているときも簡単に挟める

音もNCも満足。自分にぴったりな使用感

音楽を聴くとき、コーデックは音質優先のLDACで接続している。A16が2014年の機種ということもあってやや不安定だが、シャツの胸ポケットに入れておけば、人混みや家電量販店などで少し途切れることはあっても、Bluetooth接続自体が解除されるわけではないのであまり気にしていない。

ノイズキャンセリングについては筆者の場合、音量を低く設定(A16の表示で音量3くらい)しているため、ONの状態でも車の走行音や電車のアナウンスが曲を邪魔しない程度に聞こえる。移動時にある程度の雑音をカットしつつ音楽を聴きたいという点が重要なので、以前よりも足音や風の音などの雑音を遮断し、アナウンスなど必要な情報はよく聞こえるので満足している。

アンビエントサウンド(外音取り込み)モードは、電車内のアナウンスが聞こえにくい時などに使用するが、上記の環境なのであまり出番がない。

首元のリモコン操作では、首にかけたとき左側1番手前に再生/停止ボタンがあり、ここは押しやすいのだが、その奥にある音量ボタンと電源ボタンは首にかけている状態だと、思った以上に奥にあるように感じて慣れるのに少し時間がかかった。

電源ボタンに触れている様子。この位置にあるので、肩に触れている感覚
腕が上がってしまうので少し押しにくい

ノイズキャンセリング、外音取り込みなどのモード切替ボタンは右側。こちらは手前にあるため押しやすい。電源のON/OFFとモード切替時には音声が流れるのでモードの把握もしやすい。

WI-1000Xはスマホと接続し、専用アプリからノイズキャンセリングのレベルや、着信時に本体のバイブレーションで通知する機能、AAC/SBC接続のときに音質をアップスケーリングする「DSEE HX」など、細かく設定することでその性能をフル活用できるのだが、筆者は普段スマホと接続していないため、それぞれの機能は未設定の状態。それでも、自分の利用環境に適している機能が使えて非常に満足している。あとは、故障せずに長く使えることを願うだけだ。

野澤佳悟