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OpenAI、脆弱性発見・修正能力を強化したセキュリティ特化モデル「GPT-6 Cyber」

OpenAIは5日(米国時間)、サイバーセキュリティ特化の大規模言語モデル(LLM)「GPT-6 Cyber」を発表した。一般公開はしておらず、サイバーセキュリティ担当者向けの承認制アクセスプログラム「Daybreak Red」に参加している一部の個人/団体に対してAPIおよびCodex経由で提供を開始しており、順次対象を拡大するとしている。

8月に発表した「GPT-5.6 Cyber」から脆弱性の発見と修正能力を強化したAIモデル。構築されたセキュリティシステムに対する攻撃の成立を検証し、修正案を作成することが可能になった。

特に脆弱性の発見についてはGPT-5.6 Cyberより複雑な条件で成立する脆弱性を見つけられるようになり、検証のための攻撃コードを生成する能力も向上している。これによって、未知の脆弱性の発見と検証、対策までを一貫して進めることが可能になった。

OpenAIでは実例として、Firefox、Linuxカーネル、Brotliでの脆弱性発見/検証例を紹介している。Firefoxでは81件の新たな脆弱性を発見し、再現可能な検証用のテストプログラムを生成したと報告。Linuxカーネルでは1,724件の脆弱性を再現し、このうち948件については実際に動作する攻撃コードを開発している。Node.jsなどで利用されている圧縮ライブラリのBrotliでは遠隔でコードが実行できる脆弱性を発見したという。

またGPT-6 Cyberでは悪用防止のための保護機能を強化した。ここでは不正なプログラムの開発や検証(攻撃)行動の監視や隔離環境での実行の推奨、ユーザーによる承認の要求などを取り入れている。

OpenAIが実施した社内テストの結果では、AIエージェントによる攻撃能力を評価するベンチマーク「ExploitGym」においてGPT-5.6 Cyberの32.1%に対し48.5%のスコアを記録。Webアプリケーションの脆弱性発見能力を測る「Web Pentesting」では、脆弱性の再現率(Recall)がGPT-6 Astraの32.0%に対して40.3%となった。

ExploitGymのベンチマーク結果
Web Pentestingのベンチマーク結果

管理者が指定した範囲を超えて攻撃行動を行なわないかを検証する「ExploitGym Honeypot」では、範囲外への攻撃発生率がGPT-5.6 Cyberの5.51%からGPT-6 Cyberでは0.07%に低下した。攻撃範囲を厳格に定めるプロンプトを使用した場合、GPT-6 Cyberでは発生率が0%となった。

このほか発電所や浄水施設など重要インフラへの攻撃に対する安全対策の改良も行なったとしている。