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グーグル最上位モデル「Gemini 4 Argon」 出力100万トークンで最高性能
2026年10月1日 09:37
Googleは30日(米国時間)、新たなフロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表した。複雑かつ長期的なワークフロー全体にわたって深い推論を持続できるように構築された最上位AIモデルで、まずは「Fairwind Program」を通じて信頼できるサイバーセキュリティ用途から展開を開始する。
公開にあたり、慎重なアプローチを採用。米国政府によるモデルの事前アクセスに関する自主的なプロセスに積極的に参加しながら、順次アクセスを拡大していく。開発者や企業、一般消費者向けのArgon公開に向け、ガードレールの改良を進めながら、初期テスターからのフィードバックを収集していく。将来的には、有料APIとGoogle AI Ultra(月額14,500円~)のユーザーから提供を開始予定。
導入価格は、100万入力トークンあたり2ドル、100万出力トークンあたり10ドル。キャッシュ済みの入力トークンは、入力トークン価格の95%オフとする。
Geminiでは、高速で実用性の高いFlashとProの2つのモデルを軸に展開していたが、Argonは新たな名称で最高性能のフロンティアモデルとなる。なお、Proの新バージョン「Gemini 3.5 Pro」は5月のGoogle I/Oで6月の公開を予告していたが、正式公開はされなかった。
Gemini 4 Argonは、実世界のソフトウェアエンジニアリング、法務や財務といった企業のナレッジワーク、サイバーセキュリティにおける複雑なワークフローなどにおいて高いパフォーマンスを発揮。Argonは、Google社内での働き方やものづくりのあり方を根本から変えており、数千人のGoogle社員が、コーディング作業、より深い調査、質の高い文章作成などの強みを高く評価しているという。
量子アルゴリズムの最適化では、量子コンピューティング研究者が、重要なアプリケーションのボトルネックとなっているサブルーチンの時空間リソース(量子ビット×ゲート)を最適化するのに活用。ある事例では、数分で公表されている基準値を40%も上回ったという。
メモリ効率においては、Googleのデータセンター全体でメモリ最適化を自律的に特定して適用。これにより、展開後には300TiB以上のメモリが解放され、合計で500TiBから1PiBの節約が見込まれているという。
大規模なコードベースの移行と最適化では、Argonエージェントが、Google全体でC/C++のコードベースをRustへ移行する作業に取り組んでいる。
モデルの出力トークン上限は、従来の6.4万トークンから、100万トークンへと大幅に拡大。モデルが余裕を持って深く思考し、1つのプロセスの中で数十万トークンを生成できるため、困難な問題を一気に解決するためのこれまでにない深い推論力がもたらされるという。
ベンチマークにおいても、ナレッジワークやコンピューター操作、ロングコンテキスト、マルチモーダル理解、サイバーセキュリティなどの多くの分野で、GPT-6 AstraやFable 5.1、Opus 5.5を超えている。
財務、コーディング、法務、税務ワーク全体にわたる経済的インパクトを測定し、各セクターを米国のGDPへの貢献度に応じて重み付けしたベンチマーク「Vals Index」でも、トップのモデルとなった。ナレッジワークで視覚的理解が求められる場面でも、Argonは圧倒的な能力を発揮できるという。
Gemini 4 Argonはサイバーセキュリティにおいて高い能力を発揮するようにトレーニングされ、重要なソフトウェアの脆弱性を自律的に発見、検証、パッチ適用できる。一部のサイバーセキュリティ担当者やGoogleの社内チームに向けては、フロンティアレベルの能力を最大限に活用できるよう、サイバーガードレールを外した状態でArgonを提供する。「Wiz」や公共インフラストラクチャを無料で保護することを目的とした「Scan for Good」などですでに利用開始している。
初期のデモとして、Argonは世界中の病院で使用されている医療用ソフトウェアにおいて、機密性の高い個人情報を露呈させる重大な脆弱性を発見。これまでのフロンティアモデルでは見落とされていた深刻なリスクを特定した。脆弱性発見において 3.8 Flash Cyber から大きな飛躍を遂げ、「CWE-bench v1」におけるスコアもトップタイの68%となった。
高い能力のため、サイバー攻撃や化学・生物・放射性物質・核攻撃に利用するのを防ぐためのセーフガードやプロンプトインジェクション攻撃に対する防御などを導入。また、Argonがユーザーの意図を逸脱した方法でタスクを達成しようとして範囲外の動作を行なうことを防ぐため、Argonの思考プロセスとアクションをモニタリングし、必要な場合に実行を停止するミスアライメント軽減策を導入している。




