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シャオミ、テレビやロボット掃除機も投入するスマートホーム戦略

Xiaomi Japan(シャオミ)は、新製品発表会を開催し、スマートホームをテーマに日本市場の戦略を明らかにした。

日本では約4年ぶりという発表会に登壇したXiaomi Japan 取締役社長の大沼彰氏は、シャオミとしてこれまで、自社の方向性をうまく伝えきれていなかったとし、中国のシャオミ本社の事業の方針から日本での展開、今後の戦略までを紹介した。

シャオミは研究開発に多額の投資を続けており、毎年右肩上がりになっている。その対象も、日本市場で展開するスマートフォンやスマートバンドにとどまらず、グローバルではIoT製品やスマートホーム、AIを駆使するスマートファクトリー(生産工場)、EV開発、ロボット開発など多岐にわたり、これらは「多用なニーズを満たすための基礎になる」(大沼氏)という。

ユニークなところでは、2018年からグローバル全体で、ハードウェア事業の純利益率が年間で5%を超えないようにする“儲けすぎない”方針を設定。これが他社より一回り安い価格帯やクラスを超えた性能、コストパフォーマンスにつながっている。

日本市場での展開は、未来への第二章として、「スマートなくらしを、すべての人へ」というテーマを紹介。中国やグローバルで市場シェアを獲得している、スマートホーム関連の人気製品を日本に導入するほか、海外で発表した最新モデルをタイムリーに日本で展開する方針も明らかにしている。

発表会ではスマートバンド最新機種「Smart Band 8」をはじめ、手頃な価格帯でおサイフケータイ対応のスマートフォン「Redmi 12 5G」、2万円台のフルHD 11型タブレット「Redmi Pad SE」に加えて、ドイツで発表したばかりというハイエンドスマホ「Xiaomi 13T」「Xiaomi 13T Pro」も日本市場に投入すること発表している。

チューナーレス4Kテレビでスマートホームを拡充

“みんなで使えるスマートホーム製品”として、チューナーレスでGoogle TV搭載のスマートテレビ「Xiaomi TV A Pro」4製品を日本市場に投入すると発表。販路がau限定になるものの、3製品は4K解像度で、最大サイズの65インチは11万円を切る価格に設定。チューナーレステレビの需要をきっかけとしてリビングへの浸透を図る製品になっている。

シャオミのテレビはこれまで日本で展開されていなかったものの、中国市場では過去6年でシェア1位に上り詰め、4年連続ナンバー1、グローバルでも人気の製品という。こうした背景から、大型のテレビ4機種を投入することで、「スマートホームへの本気を感じてもらえるのでは」(Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦氏)と自信が語られている。

さらにシャオミは、「ロボット掃除機 S10」も日本市場に投入する。価格は24,800円。レーザーを利用したで正確なマッピングが可能で、水拭きにも対応。同価格帯のロボット掃除機では搭載されていない機能を満載した高性能な仕様になっている。吸引力は4,000Paで、この価格帯では他機種の倍近い吸引性能としている。ロボット掃除機を価格で躊躇していた人や、“あまりスマートではない旧機種”からの買い替え、2階に設置する2台目としても最適という。

シャオミはこの日の発表会で、スマートフォン、タブレット、スマートバンド、テレビ、ロボット掃除機と、日本市場に積極的に製品を投入していく方針を明らかにした。また、グローバル発表のハイエンドスマホをタイムリーに日本に投入できる体制を整えたこともアピールしていた。

大沼氏は、通信キャリアだけでなくMVNO市場やオープンマーケット(SIMフリー端末)などを含め、各方面で製品を拡充する方針を語っている。加えて、ソフトバンクがシャオミの急速充電対応スマホを「神ジュー電」スマホとして売り出しているように、シャオミの戦略と合致すれば、各事業者のポートフォリオに貢献できるラインナップになっているとした。

左から、Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦氏、Xiaomi Japan 取締役社長の大沼彰氏

スマートバンド

Smart Band 8

スマートフォン・タブレット

Redmi 12 5G
Xiaomi 13T
Xiaomi 13T Pro
Redmi Pad SE

チューナーレステレビ

65インチ