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Windows 11、AI統合の「Copliot」など大型アップデート

Microsoftは26日(米国時間)、AIを使った機能をWindowsに統合した「Copilot in Windows」などを含むWindows 11のアップデートを提供開始した。多くの機能更新が含まれるが、一部の機能から順次提供される。

主な新機能は以下の通り。

・Copilot in Windows
・AI機能を搭載したペイント
・Microsoft Clipchampの動画編集強化
・Snipping Toolがテキスト抽出や音声録音対応
・「フォト」アプリで、写真の検索、共有、編集対応
・Windowsバックアップ強化
・音声利用の強化
・パスキーの導入
・ファイルエクスプローラー強化
・新しいOutlook on Windows

Copilot in Windowsは、WindowsにAIによる作業支援機能を統合したもの。タスクの支援や時間の節約、アイデアの提供などに対応する。具体的にはWebページの要約、メール作成、ダークモードへの設定変更、頭に浮かんだアイデアのイメージ生成などをチャットベースのCopilot in Windowsで作成可能にする。また、Bluetoothの有効化や、スクリーンショットを取る方法などを、Copilotに質問して回答を得ることもできる。

Introducing Copilot in Windows 11, new AI tools, and more

タスクバーのCopilotアイコン、もしくはWindows + Cキーを押し、Microsoftアカウント(MSA)/Microsoft Entra IDアカウントを使って、WindowsでCopilotを起動できる。

「ペイント」「Snipping Tool」「フォト」などのアプリケーションにAI機能を搭載。

ペイント

ペイントには、レイヤーと直感的な背景除去機能を追加したほか、Paint Cocreator previewが27日からWindows Insidersに提供。数週間後にはすべてのユーザーが利用可能になる。Paint creatorは、テキストプロンプトを入力し、スタイルを選択してユニークな画像を生成できるほか、その後、レイヤーを追加したりその上に描画するなどが可能。

Paint Cocreator

動画編集ソフトの「Microsoft Clipchamp」は、AIを使った自動編集に対応。ビデオについて簡単な質問をするだけで、おすすめのシーン、編集、ナレーションを付加できる。

Microsoft Clipchamp

Snipping Toolは、AI対応のほか、画面からのビジュアルだけでなくサウンドの録音に対応。YouTubeのチュートリアルを録画したり、オンライン会議などを録画できるようになる。スクリーンレコーダ機能は、Win + Shift + RまたはPrint Screenから利用可能。

Snipping Tool

また、Snipping Toolにはテキスト抽出と再編集に対応。画像からテキストを抽出し、他のドキュメントに直接コピーできるようになる。

フォトアプリでは、新たに背景ぼかしと検索機能を強化。検索機能ではOneDriveに保存された特定の写真を探しやすくなったほか、「休暇」などのキーワードや「橋」などのオブジェクト情報を入力して、探している写真や思い出を見つけられるようにする。

フォト

また、Windowsバックアップも簡単に行なえるようにした。その他、音声入力の対応強化や、Narratorによる自然な音声読み上げ、パスキー対応の強化などが行なわれる。新しいOutlook on Windowsも提供開始する。

パスキー対応

新機能は順次展開されるが、Copilot in Windowsを含む新機能の利用は、「Controlled Feature Rollout」(CFR)と呼ばれる仕組みを有効にしておく必要がある。CFRを有効にしておくと、最新プログラムが順次利用できるようになる。11月のセキュリティ更新プログラムの段階では、全デバイスで利用可能になる。