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SaaS・ITデバイス管理のジョーシス、大企業やグローバル展開を強化

ジョーシス

ITデバイスやSaaS管理プラットフォームのジョーシスは6日、135億円の資金調達を完了し、エンタープライズ事業の強化とグローバルでの事業展開を発表した。

ジョーシスは、情報システム部門のオペレーション業務を自動化するためのITデバイス & SaaS統合管理クラウド「ジョーシス」を'21年9月から展開している。

Google WorkspaceやSlack、Zoom、Box、様々なSaaSが企業に導入されており、バックオフィス業務の多くもSaaS化されている企業が多い。一方、企業においては必要な事業部ごとにサービス契約されており、経営側が利用状況や費用をしっかり把握できていないケースもある。こうしたSaaS管理がジョーシスの主要機能となる。

加えて、デバイスにおいても業務PCだけでなく、スマートフォンやモニターなどの管理が必要となるが、リモートワークの浸透により、誰がどのデバイスを管理しているかの把握が難しい。入退社管理が複雑になるほか、セキュリティ管理においても課題が多い。そこでジョーシスでは、PCなどのデバイスの購買からキッティング(初期設定)も提供する。

リモートワークの拡大や多くのSaaSの導入で、新たな業務が発生しているが、情シスの人手不足は変わらない。こうした課題を解決するためのサービスがのITデバイス & SaaS統合管理クラウドの「ジョーシス」と位置づける。

SaaS利用とデバイスの台帳を一元管理できるほか、アプリごとの利用状況やコストを可視化できるようになり、PCなどのデバイスも一元管理可能とする。

また、情シス部門の課題である入退社業務の効率化も図れる。入退社時のアカウント発行/削除をワンクリックで行なえるほか、削除漏れが発生しやすい退職者アカウントをアラートで通知するといった管理が可能。従業員ごとにアプリの利用状況や権限設定を把握できる。

デバイス管理においては、ジョーシス上で、デバイス購入やリース・キッティング、PCの回収・保管・再キッティング、廃棄・下取、アカウントの発行・停止・削除、デバイスのアカウントの台帳記入・更新が可能となる。

エンタープライズ+グローバル展開

今回の資金調達により、日本におけるエンタープライズ企業展開を進めるとともに、グローバル展開も強化する。

ジョーシス 松本恭攝CEO

ジョーシスは、これまで300名以下の小規模な企業を対象としていた。この領域はIT人材の不足などが課題となっていたが、300~3,000名の企業や、3,000名以上の大企業も対象としていく。ITデバイスの管理においては、1,000台以上の管理にExcelを使っており、きちんと台帳反映できず、管理主体が分散するといった課題が多いという。SaaSも10を超えると一元管理が難しくなる。そのため、企業な規模が大きくなるほど、ジョーシス活用の価値は高まるという。

また、9月6日からは北米(アメリカ、カナダ、メキシコ)・APAC(シンガポール、オーストラリア、インド、韓国、東南アジア各国)など40カ国で事業を開始。各国の利用者へ、SaaS・デバイス管理システムを提供するとともに、国を跨いでのITデバイス・SaaSアプリの管理オペレーションを提供する。例えば、東京に本社がある会社がアメリカの営業やベトナムの工場に入社した社員に必要なパソコンとSaaSアプリケーションを数日で手元に届ける、といったことが可能。2025年末までに100カ国以上でITアウトソーシング・サービスを提供する計画。