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生成AIは「過度な期待のピーク」、Web3は幻滅期 23年版ハイプサイクル

ガートナージャパンは17日、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」を発表した。生成AIと分散型アイデンティティが「過度な期待」のピーク期とした一方で、'22年に「過度な期待」のピーク期に位置していたメタバース、Web3、NFTなどは、'23年版では幻滅期に位置付けられた。

ハイプ・サイクルは、企業にとって重要な未来志向型と捉えられるテクノロジや、トレンドとなっているキーワード40項目を取り上げ、その技術の現在の位置づけを示すもの。ガートナーでは、黎明期、「過度な期待」のピーク時、幻滅期、啓発期、生産性の安定期の5つのフェーズに分けて分類している。

2023年版は、生成AI、分散型アイデンティティ、サステナビリティ管理ソリューション、デジタル免疫システム、LLMプラットフォーム・サービス、ポスト量子暗号、空間コンピューティング、量子機械学習、商用核融合炉の9つのテクノロジー・トレンドを追加している。

新規追加の中では、生成AIと分散型アイデンティティが、「過度な期待」のピーク期に位置する。'22年に「過度な期待」のピーク期だった、メタバース、Web3、NFT、量子コンピューティング、イマーシブ・エクスペリエンスは、23年版では幻滅期に位置付けられた。

生成AIについては、「今後12カ月以内に、ほとんどのテクノロジ製品/サービスに生成AI機能が組み込まれ、『どこでも生成AI』の状況になっていく」(ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀 忠明氏)としている。

分散型アイデンティティ(Decentralized Identity: DCI)は、ユーザーが分散型識別子(DIDs)を使用してさまざまなサービスに接続し、自身でアイデンティティ情報を管理可能にするもの。サービスごとにプロバイダがIDを管理する従来のモデルに替わる認証手段として期待されている。